325 | (あきたこまがたけ) 男女岳 1,637m (おなめだけ) 横 岳 1,583m (よこだけ) |
H22年7月13日 8時50分〜13時40分 秋田県仙北市 曇り時々晴れ |
”山頂部の地形が 変化有り 花と共に 景観も楽しめる” | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
前夜は田沢湖の奥に有る乳頭温泉に泊まり、
白く濁った硫黄成分の濃い温泉を楽しんだ。 翌日秋田駒ヶ岳8合目行きバス乗り場「アルパこまくさ」は近く、 普通に朝食を取り宿で出る。
舗装された良い道を上がると左側に大駐車場が有り、 右手に新しい大きな建物が立つ所に着いた。 アルパこまくさは食事所・日帰り温泉・防災ステーション ・情報センターが有り、前がバス乗り場。 登山の準備をしている人は見掛けるが、 大駐車場は平日の為か未だ随分駐車の余裕が有った。 以前8合目迄の道路規制は土日祝日で、 今は6月20日~8月19日迄毎日規制され一般車は入れ無い。 トイレ横の建物に入って直ぐの所にバス切符売り場が有り、 一人往復1200円の乗車券を購入。 8時17分発のバスを切符売り場直ぐ前のバス停先頭で待ち、 一番前の席に座って8合目に向った。 道はクネクネとカーブを繰り返し登って行く、 道幅も大部分狭くすれ違いは難しいので通行規制も仕方無い。 8時40分頃8合目に着いたら結構一般車が止っていて、 小屋が有り休憩所とトイレが有った。 (上の阿弥陀池の際に有るトイレは、現在使用禁止と張り紙がされている)
8時50分建物の横から歩き始め、 足(靴)洗い場の直ぐ先分岐が有るが皆さん右に進まれて後に続いた。
左は周回で戻る予定の焼森経由の道、 赤と白のハクサンチドリが咲いているがこの山は花が多くて人気の山。
萼が目立つウラジロヨウラク(萼裏白瓔珞:ガクウラジロヨウラク)が見られるが、 これは初めて見た。 道は広く切り開かれ又良く踏まれて明瞭で、緩やかに左山で登って行く。
マルバシモツケやコミヤマハンショウヅルを見ながら進むと、 左手に禿げた斜面が見えて来た。
左に入ると如何にも火山跡の尾根が見え、 地形図に阿弥陀小屋から破線がこの辺りに来ている。
然し顕著な道は見られ無く、アルパこまくさで貰った駒ケ岳自然観察マップに 悪路危険とされ消去の道。 左山で緩やかな登りが続き右下に八合目の駐車場が見え、 右手奥の山は方向から早池峰山だろうか。
背後岩手山の頂上部が覗いて右手田沢湖が少しずつ見えて来ると、 休憩ポイント片倉展望地に来た。
広場となっていて休憩に良い場所だが、 今迄も広がっていて眺望として新たな見所は無く休まず通過する。 左に回り込むと直径約6kmほぼ円形の田沢湖がまるっと見えて、 もう少し天気が良いと美しいのだが!
「男岳1,623m」が見えて来ると広々とし草原の様になり、 余り湿気て無いが足元は木道が続いている。
ハクサンシャジンが結構見られるが殆どの花が痛んでいる、 離れた所に茎迄白いウスユキソウも見られた。
左にカーブし阿弥陀池の近くになると、 ニッコウキスゲの群落が有るが木道から遠くて写真となら無い。
阿弥陀池の全容が見えてきて池の左側を進む、 山の上にしては大きな池でずっと先迄木道が続いている。
キンコウカが咲いているが花付が悪く、 本来美しい花だがここのは葉が多いので余り良く無い。 阿弥陀池の東端近くは大勢の人が休んでいる、 左に曲がり秋田駒ヶ岳山頂と言われている男女岳に向かう。
北の斜面は雪が残っていて木道も埋まり誰も居ない、 地形図では湿地が有るのだが。 男女岳には殆ど真直ぐに道は付き急だが、 100m弱の登りで見た感じも苦労しないで登れそうだ。
途中から石が敷かれ歩き難い所が続くが、 エゾツツジの写真を撮り10時35分山頂の男女岳に着いた。
一等三角点「駒ヶ岳」の有る山頂は眺望抜群だが、 強風が吹き落ち着けず皆さん早々に帰って行かれる。
男岳(おだけ)1,623mから左に阿弥陀池が入った美しい緑の景色が広がり、 急いで写真を撮って戻り、阿弥陀池を回り込み池の南側を男岳に向う、 湖面の向こうには今登ってきた男女岳が格好良い姿で見えていた。
池の西端に戻り左へ登ると、 少しで尾根暗部に上がって右の男岳のザレタ斜面に取り付く。
急な細尾根で風が有り帽子を押さえて登る、 上に行く程強く上がっても楽しめそうに無い。 もう直ぐ緩やかになる所だが戻る事にした、 後に続いていた単独の女性もどうしようか迷っていると言われる。 結局女性も戻られ暗部から真直ぐ尾根を横岳に向う、 女性は阿弥陀池に降りられた。 この道は薄く草木が被さり気味だ、 それに両側切り立って少し険しい道が続いている。 右手の一番最近に噴火した端正な女岳(めだけ)1,512mが見え、 深い暗部に駒池への遊歩道から渦巻き形の小岳(こだけ)の下に続く。 見応え有る景観で妻もこの道に来て良かったと喜んでいた、 然し先に岩の鋭く尖ったコブが待ち構えている。 男岳の横にはかなり小さいが鳥海山も確認出来て、 澄んだ日なら綺麗な山容がはっきりと見え楽しめそう。
背後から単独の男性が来て先に行かれた、 少し広い場所が有ったので景観を楽しみながらの昼食とする。
単独の男性を見ると鋭いコブに真直ぐ上がって行くので、 トラバース道は無い様だ。
かなり時間が掛かりやっと下ってきた、 年配と若い女性で若い方が怖がっていた様だ。 食事を終えて我々もコブに向い、 登りに備えて妻のストックを貰い後から続く。 1箇所だけリーチが足らず、腕力の無い妻はなかなか体が持ち上がら無い。 妻のお尻を押し上げ登ったが、 他に苦労した所は無く遠くから見たより危険だと思わ無かった。 下りに入るがこちらは全く危険は無く少しで緩やかになり、 その先左から道が合流。 阿弥陀池東側から上がって来る道で一挙に道幅が広くなった、 今歩いてきた道は岩登りの危険箇所が有るので、通過する人は少ない様だ。
ベンチが設置された横岳に来ると小広場で、 三等三角点「氷倉」が有るが余り眺望は得られ無い。 「大焼砂ルート」合流点で東が開け早池峰山と思う山が確認出来るが、 他は特にと言うのは見えて無かった。
前方に岩手山を見ながら、 ハクサンシャクナゲが多い背丈より低い潅木帯を緩やかに降って行く。
砂地のなだらかな丸いコブの「焼森」が見えてきた、 軽く降って登ると広々としたコブに上がった。 ぐるり眺望の有るここはケルンが有り、 「焼森山頂1551m・興八ケルン」のプレートが付いている。
一帯は砂礫でコマクサが見られるが、 両側ロープが張られ遠く又かなり疎らにしか咲いて無い。
大焼砂はコマクサ群落が有るとなっているが、 密に咲いているのだろうか?
なだらかに降り分岐に来て、 右の「乳頭山(にゅうとうさん)」方面を見送り左に進むと荒れた道になる。
それでもエゾツツジやオオバキスミレ等の花が結構咲いていて、 写真を撮りながら降って行くと沢に出た。
水は浅く渡渉し左山で軽く登ると、 直ぐ降り始めアオヤギソウ他を見ながら13時40分8合目に戻る。
バスは30〜40分毎に有り、 14時5分に乗って「アルパこまくさ」に戻り今日の宿「焼森温泉」に向う。 花はもう少し時期が早い方が色々楽しめる様だが、それでも次々に咲いているのが見られ、 眺望は随所で開けて飽き無い、途中で戻ったが「男岳」は特に優れている様だ。 今回歩いた阿弥陀池南側の尾根も、 「女岳」・「小岳」の他の山でなかなか無い景観が見られてお勧め。 ⇒「秋田駒ヶ岳拡大写真」
出会った花 | ・ハクサンチドリ・ウラジロヨウラク・ハクサンシャクナゲ・オニアザミ ・イチヤクソウ ・モミジカラマツ・トウゲブキ・オノエラン・ミヤマダイコンソウ ・ヨツバシオガマ ・マルバシモツケ・ハクサンシャジン・ミヤマウスユキソウ・ニッコウキスゲ ・ミヤマゼンコ ・ウサギギク・キンコウカ・エゾツツジ・コマクサ・ミヤマカラマツソウ ・ミヤマホツツジ ・オオバノヨツバムグラ・オオバキスミレ・タカネアオヤギソウ ・コミヤマハンショウヅル |