292 | (はくさん)2,702m 「平瀬道」 |
H21年8月5日
6時10分〜17時35分 石川県 白山市 晴れ後時々曇り |
”山頂部の花園は 色々な花が咲き ゆっくり楽しむ” | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
梅雨明けが遅れ遠くの山に行く機会が無く、
かと言って近くの低山は暑くて登る気がしない。 少しでも雨が降りそうな時を避けている内に、8月に入ってしまう。
どうせ登るなら岐阜県人として先ずは大白川の平瀬道で登りたい、 登山口の大白川ダムは二度行き様子は分かっている。 3時に起きコンビニで食料を調達し御嵩ICで東海環状道に入り、 美濃JCから東海北陸道を荘川に向った。 深夜で車は極端に少なく順調に走り、 荘川ICで下り158号に入り御母衣ダム湖畔を北上。 トンネルの有る狭い道も早い時間で車には全く会わず平瀬に来て、 451号に左折する。 舗装されて良い道を大白川沿いに走るが長い、未だかと思う頃5時50分登山口に着いた、 何台もの車が有り丁度登る前のストレッチをしているグループも居た。 簡単に朝食を取り6時10分大きな登山口の案内が立つ階段を上がり始める、 今日の天気は良さそう。
直ぐの左に立派な休憩小屋が有るが入らず進むと、道はジグザグに付くが最初から結構急だが 良く踏まれた道を登り、尾根に回り込むと沢の音が大きく聞こえているが流れは見え無い。
土留め階段が続くがブナ中心の大木が次々に現れ見応えが有り素晴らしい、 右前方にコブが見え大倉山? イワガラミと思うのが大木に絡み高い所迄花が付くのが3本有るが、 日射しの関係で写真が上手く撮れ無かった。
帰りに撮ろうと先に進むとヨツバヒヨドリが見られアサギマダラが吸蜜している、 写真を撮ろうと構えたら動きを察知し飛んでいった、 大木は少なくなったが変わらずブナの多い林を進む。
左側開けて眺望が広がり、見えている方面は別山方面だと思うが分から無い。 白い花が咲きヤマブキショウマかと思ったが、 白いし花の付き方が違うのでアカショウマの様子だ。
その後も時々開け別山方面が美しく、 白水ダム湖(はくすいだむこ)が見えて来たが薄いガスが出ている。 オトギリソウやシロバナニガナを見ながら、 どんどん眺望が広がってきた尾根道を気持ち良く進む。
下山の人に会いながら道が緩やかに変わると「大倉山山頂」「大倉山避難小屋」の標柱が立ち、 少し降ると小屋が見えて来て8時30分大倉山避難小屋に着いた。
丸太造りの立派な小屋で狭いが中も綺麗で泊まれそう、 一人の女性が仲間の登って来るのを待っている。
途中で抜いた男女4人の仲間の様で一人だけ早く登られた様子。 勝手な行動し二度と連れて行って貰え無いのではと反省され、 山頂泊予定との事で急ぐ必要は無いのだが!
単独の男性が小屋に来た、 二人を置いて先に歩き始めると前方に雪渓が見えたが上部雲が有る。 イブキトラノオが多く咲いている道は、変わらず歩き易い。
「カンクラ雪渓」の案内が立っている、 然しガスが掛かっているので薄っすらと見えている。
天気は悪い方に行っている様で残念、 総苞が黒いタンポポに似た花のミヤマコウゾリナが多く見られた。
狭い切り立った所に出ると、左側かなり崩れて切れ落ち危険だ。 ナデシコが咲いていたが危険で写真は撮らず通過すると、 直進崩壊危険とされ右に迂回道が作られている。
ガスが掛かっているが、 シモツケソウとハクサンフウロ中心の花で一杯の斜面が見えていた。
単独の男性が追いついて来た、大阪からと言われるこの方と一緒に登って行く。
雪渓が近くなってきたら、 オタカラコウやニッコウキスゲの黄色い花も見られ登山道を飾っていた。
キヌガサソウの群落も見られ、 道の両側斜面奥の方迄びっしりと咲いていたが花は終わりの様子。 次々に花が出て来て飽きない道となってきたが、疲れて足が前に出なくなる。
少し登っては直ぐ休みなかなか進ま無いので大阪の男性は先に行かれ見え無くなった、 登山道から反れて右に入られる所が有ったので、ザックを下ろしゆっくり休む。
先に進むとアオノツガザクラやイワカガミが咲いている先に、 雪渓が続いていた。 雪渓に近い上の方に赤い花の群落が見られハクサンコザクラの様子、 見事に密集しているがここから遠い。
ロープが張られ入らない様にされ近付け無い、 下山して来る人に聞くと上で見られると言われ一安心。
何度も止りながら行くと山頂の御前峰の全体が見えてきて、 平坦になり降り気味に進む。 コバイケイソウが盛りと咲いている道は、 広々として眺望が広がり正にこの道が「展望歩道」と言われている通りだ。 ここは賽ノ河原と呼ばれている様だが、 似つかわしく無くて一帯は良い雰囲気だと思う。 「南龍ヶ馬場」分岐に来ると可愛いハクサンコザクラが咲いている、 この花が目的でも有ったので見られて良かった。 少し時期が遅いのか花色が薄いのが多い、それでも中に濃いのも混じっている。 ミヤマキンバイも多く、 その先アオノツガザクラやミヤマクロユリの群落も見られた。
次々に咲いている花を楽しみながら進むと、赤い屋根の大きな建物が見えて来る。
室堂の宿泊施設だがそれにしても巨大で、 如何に大勢の人がこの山に登るかが窺える。
御前峰を回り込む形で右に登っている人を遠く見ながら、 11時10分センターハウス前に着いた。
何箇所かベンチが有るがソロは遠慮して、鳥居脇の岩に腰掛け昼食とする。
かなり足が止っているので御前峰迄登れるのだろうか、 標高差は250m位しか無いのだが! 次々に登る人降りて来る人が行き交っている、 花を撮りながらゆっくりしていると大阪の男性が現れた。
11時45分一緒に鳥居を潜り山頂に登り始めるが、 直ぐきつくなり止ってしまう。
低い潅木の中の道にはシナノキンバイやイワギキョウ等、色々な花が咲いている。
何人もの人が抜いて行く、 もう止め様かと思ったが直ぐ上に見えているので頑張ろうと休みながら進んだ。
潅木帯を抜け岩の道になると眺望が広がった、 然しガスが掛り室堂センターも隠れている時が多い。
妻から山頂に着いたかとメールが入った、 これ幸いと岩に座り「近いが足が止り苦戦中・牛歩」と返す。
道はジグザグに付き急では無い、 白山神社奥宮前を通り12時40分御前峰に着いた。
ここが白山山頂とされているピークで、 立派な「御前峰」の石柱と横には一等三角点「白山」が有る。
直ぐ近くにザレタ山肌の「剣が峰」と、 左に「翠ヶ池」その先「大汝峰」が見えるが直ぐガスが掛かった。
ぐるり見渡せるので本来眺望の良い山頂なのだが、 残念ながら今日は全く駄目の様子。
翠ヶ池から大汝峰方面に道が着いていて歩いている人が見えている、 なかなか面白そうな道だ。 降るだけで室堂センターに戻れるが、 現状では時間が掛かり帰りに影響しそうで行くのは諦める。 大阪からの男性は山頂に着いた時見なかったので、翠ヶ池に向われた様だ。 13時10分下山開始、岩ゴロゴロの道だがきちんと整備され歩き易い。 殆ど降りた途中から左に道が着いていて、 室堂センター前に行かず戻られる道に入った。 少し進むと左側ハクサンコザクラの群落が有り、 道から少し遠いのが惜しいが割りと近くで楽しめる。
それにミヤマクロユリも両側に多く咲いている、 写真をゆっくり撮るがこの道に入って良かった。
朝来た道に合流しお花畑を楽しみながら14時10分南竜ヶ馬場分岐に戻る。 岩に腰掛けてオレンジを食べてゆっくり休憩した。
大阪の男性が戻って見えた、この男性とは何か縁が有るのか要所で出会う。
「降るだけだから明るい内に下山出来大丈夫」と答えたが、確かにロングコースだ。 14時20分一緒に平瀬道に入って行くが、こちらは遅いので先に行って頂く。 少し降ると男性は眺望が開けた岩に腰掛け休まれ、 別山方面がガスが取れ見えている。 その先左手に大崩が目立つ立派な山が見え、 地図を出され「三方崩山」だと言われた。 子供二人を含む五人が登って来た、 子供は3・4年生位と思うがこのコースを良く登ると感心する。 大倉山が見えてきた、ダケカンバが多い曲がりくねった木が目立つ山だ。 大倉山避難小屋に戻ると、 近くにトンボソウの仲間が咲いているが名前の同定が難しい花。
ここでカメラの電池が無くなってしまった、 帰りにと思っていた「イワガラミ」が撮れ無くて残念。 大倉山山頂の標柱の所より右の高い所に登ってみたが、 三等三角点「寒倉」は見付けられ無い。 (地形図を見直すと避難小屋より約200m弱東の 2,030mライン東際になっている) もう少し東だと思うが先は藪状態で諦める、点名の「寒倉」は点の記にルビが打たれて無いが、 山頂手前に「カンクラ雪渓」と呼ばれる雪渓が有り、読みは「寒倉(かんくら)」だと思う。 暫く降ると白水湖が朝より美しく見えていた、ガスが無ければもっと鮮やかな色。
疲れてきて長く感じ二度休憩、黙々と降り最後の土留めの階段は辛かったが17時35分登山口に戻る、 帰りは距離の長さには閉口したが、時間的には順調に降りる事が出来た。 「駅で温泉に入り食事と仮眠を取る」、 と言われる大阪の男性にお礼を言い真っ直ぐ家路に着く。 大倉山を過ぎると花が多く以降山頂部迄続き流石に花の名山、 残念乍ガスが掛かり眺望は得られ無かったが、それでも山頂部の広大な景観は楽しめた。 暫く厳しい登りをして無いせいか、ロングで時間が掛かり日帰りではゆっくり出来無い、 早朝は御来光や叉澄んで景色が楽しめる確立が高く、花散策は時間が掛かり山頂で泊まるのが良い。
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「出会った花」 ・アオノツガザクラ ・アカショウマ ・イブキトラノオ ・イワギキョウ ・イワツメクサ ・エゾシオガマ ・エゾフウロ ・オオバミゾホオズキ ・オオバノトンボソウ ・オオバミゾホオズキ ・オタカラコウ ・オトギリソウ ・オンタデ ・キヌガサソウ ・グンナイフウロ ・コイワカガミ ・コガネギク ・コバイケイソウ ・シシウド ・シモツケソウ ・シロバナニガナ ・ズダヤクシュ ・テガタチドリ ・ニッコウキスゲ ・ハクサンコザクラ ・ハクサンフウロ ・ヒメクワガタ ・マツムシソウ ・ミヤマキンバイ ・ミヤマキンポウゲ ・ミヤマクロユリ ・ミヤマコウゾリナ ・ミヤマダイコンソウ ・ミヤマダイモンジソウ ・ミヤマタネツケバナ ・モミジカラマツ ・ヤマハハコ ・ヨツバヒヨドリ |