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「クロユリ」「エゾクロユリ」
北海道厚岸郡 霧多布湿原にて (2003.6.26)
釧路湿原~厚岸に向かいあやめヶ原に行くが花は少なく、早々に切り上げ霧多布湿原に向う、
時期が早く霧多布湿原も花は無く、寒くて帰ろうとした時木道の直ぐ下にひっそりと咲いていた。
北海道のやや湿った草原や土手に自生し、6〜7月褐色暗紫色の花を斜め下向きに付ける。
花は茎先に1〜数個付け大きさ2〜3cm広い鐘形で、花弁6枚の内側に細かな網目模様が
有るが殆ど出無いのが多く、写真の通り縦線は明瞭だが横線は弱く網目に見え無い。
花には雄花と両性花が有り、雄花は黄色の葯の付く雄蕊6個、両性花は黄色の葯の付く雄蕊が
6個と先が3裂の花柱が1個で写真は両性花、花に強い悪臭が有るので時に嫌われる事も有る。
茎の高さ50〜80cm、葉は披針形〜楕円形を3〜5枚輪生し、背丈の有るのは5〜6段輪生。
「ミヤマクロユリ」は花の色は薄く網目模様がはっきりと出て花は茎先に1〜2個、本種は花の
色が濃く黒っぽい花が茎先に2〜数個付ける。
特長の中間種が有るようで、ミヤマクロユリが2倍体で本種は3倍体なので区別するのが一般的
とされるが、ゲノムの倍数性は素人には分から無いので容姿で区別して欲しい。
花の名前は花の色が暗紫褐色で黒く見え「黒百合」とし、北海道に自生で「蝦夷」が付き「蝦夷
黒百合(エゾクロユリ)」と付いた。
クロユリ・エゾクロユリと名前が両方使われ、北海道だけ自生ならエゾクロユリとすべきでは!
私の年代でクロユリと言えば織井茂子(おりい しげこ)が歌って流行った、 「黒百合の歌(作詞:
菊田一夫、作曲:古関裕而、1953年)」のドスが利いた歌声の印象が強い。
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