204 | (はちまんたい) 1,613m |
H19年6月13日
10時30分〜14時25分 岩手県 八幡平市 晴れ |
”沼や湿原が有り 楽しい散策が出来る 季節は少し後が良い” | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
福島県の安達太良山に近い岳温泉(だけおんせん)に泊まる、
明日の天気は良さそうで八幡平を歩こう。
宿に朝食を食べずに出発すると言い、 5時40分岳温泉を出てインター手前のコンビニで食料を買い、 一路東北自動車道を北上する。 車の少ない高速道を順調に走り、 盛岡を過ぎる頃から左手に岩手山が大きく見え立派な山だ。 八幡平インターで下り、 45号から23号八幡平アスピーテラインに入り高度を上げて行く。 右手に茶臼岳が見えてバス停が有り、 少し進むと駐車スペースに黒谷地湿原のバス停が有った。 高原を快適に上がって行くと左の駐車場に10台程止り、 山歩きの準備をしている人もいる。 上に建物が見えるのでそのまま行ってみると、 有料駐車場でその向かいが八幡平への散策路入り口だった。
観光化された場所で、 戻り無料駐車場に止めたが直ぐ下で散策路入り口迄距離は無い。 10時20分歩き始めた、 道沿いに花弁が黄色の「オオバキスミレ」が咲いていた。 案内所に寄り「花はどうですか」と聞くと、 「色々咲いています」と案内所にしては素っ気無い回答。 シラネアオイを聞くと有料駐車場の下が咲いていると言われたが、 柵で行け無い場所。 茶臼岳迄行く予定で道の状況を尋ねると、「源太森迄は良いがその先は不明瞭になり、 茶臼岳からアスピーテラインへの下りは雪が着いている時は危ない」と言われた。 危ないと言われると止めるべきなので、茶臼岳迄行って同じ道を戻る事にする。 バスの時刻を聞くと茶臼岳下14時30分が最終との事、 状況によっては帰りはバスに変更しよう。
頂上入り口の看板の所から入って行くと道は幅広い石畳で、分岐に来て右は見返峠経由「ガマ沼」「八幡沼」、左は「八幡平山頂」の為左に進む。
道の脇にノウゴウイチゴの白い花が見られ、ここから雪の道となり遊歩道は完全に隠れている、前方から観光客が戻って来たが普通の靴を履き靴の中に雪が入ったのでは? 赤いイチゴの花が咲き、 撮っていると単独の三脚を担いだ男性が登って来たので花の名前を聞く。
イチゴの種類で知らないと言われる(⇒ベニバナイチゴ)、 見ているとこの方は風景を撮られていた。
「鏡沼」が見えてきたが雪が汚れているのが惜しいが美しい光景だ、 説明書きによれば噴火口の跡とされ、直ぐ「メガネ沼」に来たが雪が積もっているせいか、 沼は二つ有るがメガネには見え無い。 低いオオシラビソの間を進み、 展望台下に二等三角点「八幡平(はちまんだいら)」の有る山頂に着いた。 (山名の読みは「はちまんたい」とされるが、点の記の点名は「はちまんだいら」とルビが打たれている)
展望台はご夫婦が居たが直ぐ下りて行かれた、 岩手山や向う茶臼岳も確認は出来るが眺望は余り良く無い、 直ぐ下りて八幡沼に向かう、入れ替わり三脚を持った先程の長靴の男性が来た。
一面雪の中だが目印の竹竿が刺され、又足跡が残っているので道は分り、 雪が無くなるとここも石畳の遊歩道で先に岩手山が見えて来る。
ガマ沼に来たら大きな展望所兼休憩所が有り、 3人の男性が休んでいたが長靴なので公園関係者の様だ。
少し進むと八幡沼が見えて来た、 分岐が有り右は見返峠経由県境登山口に戻るので左に進む、八幡沼や岩手山を見ながら降って行くと又雪の斜面となり、八幡沼の際には小屋が見えている。
妻は雪の斜面を降るのは馴れて無くこわごわ歩いている、 かかとを蹴り気味に足を下ろすようアドバイス。 小屋へは行かず左に進むと湿原となった、木道がずっと続いて途轍もなく大きな湿原だ。
ふと足元を見ると小さな花が風に揺れ、これが当地でしか見られない「ヒナザクラ」の様子、木道の際にも咲き写真を撮ろうとするも常に揺れている、かなり粘ったがチャンスは来ない。 何枚か撮ったが多分駄目だと思うが、先にも有るだろうと諦めて進んだ。
ショウジョウバカマやミズバショウは見られたが他に花は無い、 未だ時期が早いようだ、時々ヒナザクラが咲いているが木道から離れている、 分岐に来て右は見返り峠で左の源太森へ向かう。
登山道らしくなるが岩が多く歩き難い、 嶺桜(ミネザクラ)が見られるが葉と一緒の為か華やかさが無い。 僅かの登りで「源太森(げんたもり)」に着く、 八幡平三大展望地の一つ(他は茶臼岳と畚岳 )との事、今歩いて来た八幡沼方面がずっと先まで美しく見えていた。
然し遠くは霞んでいるし雲も有り良く見えない、 「秋田駒ヶ岳」もあれかなと言う程度。
向かう茶臼岳は大分近くなって来た、 源太森から降って行くと少しで雪の道となる。 かなり急な斜面だが道は斜めに下るように付いている、然し滑ったら止らないのではと一瞬思う程だ、もっとも滑り下りた所も見える限りでは崖では無さそうだ。
樹林帯の中の道となると道は薄くなったが足跡は見つけられる、 先方からご夫婦が登ってみえた。
岐阜からだと言うと近々滋賀に行かれ竹生島の話しをされる、 こちらの方から見れば岐阜も滋賀も同じ様な場所かもしれない。 妻が何度も雪の中に足を突っ込みよろけている、 「何故自分だけが」とぶつぶつ言っている。 「日頃の行い」と切り返す、 溝状の降りが続いていると単独の男性が登って来た。 なだらかになり木道に来ると湿地に来た、先にはヒナザクラの群落が見える。 当然ロープが張られ入れず小花で写真を撮る事は出来ない、 その先直ぐ広々とした黒谷地湿原に来た。 大きな展望施設が作られているが花は水芭蕉だけで、 又ご夫婦と思う二人が山頂方面に登って行かれる。 確かに山登りであれば八幡平山頂目指すので、 我々のように山頂からこちらへは逆かもしれない。
茶臼岳に行って来た道を戻る予定だったが、 雪の状態から道が悪く戻る気が無くなりバスで帰る事にした。
バスの時刻は茶臼が14時30分なら、黒谷地は14時35分くらいだと思われる、現在12時35分でここから茶臼岳は、往復1時間あれば戻ってこられると思うので時間は十分に有る。 茶臼岳に向かうと緩やかな幅広い道だが、 雪解け水が流れているので石を飛んだりして登って行く。
笹の間の同じ様な道が続いていると御夫婦が降ってきた、「歩き難いですね」と言って別れ、相変わらず緩やかに登って行くが花は咲いて無い。 新しい小屋が見えてきて「茶臼山荘」と有り、 真直ぐは道路バス停へで右に進む。
狭くて急なのは良いが下が泥状態が多い、 ミツバオウレンやヒメイチゲ・ミヤマカタバミが咲いているが時間が気になるので写真は撮らず登って行くと、狭い平らなスペースの茶臼岳に着いた。 手前に二等三角点「茶臼岳」が有り、奥の大岩の先は切れ落ちて高度感一杯の山頂。 (点の記の記録が古くルビが打たれていないが、読みは「ちゃうすだけ」で良いと思う)
眺望は素晴らしく岩手山から八幡平が一望の元に見渡せ、先の源太森より各段の眺望が得られていた。
時間は13時10分でゆっくりしたいがバスも気になるので戻る、途中ヒメイチゲ等の写真を撮ってその後一気に降り、13時40分黒谷地湿原に戻った。
ここからバス停迄10分位だと思うがバスが早く来るかも、 休憩だけで昼食は止めバス停方面に進む。 最後に会ったご夫婦が八幡平方面から戻ってみえて、 雪が多いので危険の為戻られたと言われた。
湿原の中の木道を道路迄戻りバス停に行くと、 バスの時刻は14時15分となっている。
これから来るのかもう行ってしまったのか、どちらだろうか? 一旦バスで帰ると決めた後は歩く気にならず。 又道路は登りで4km位有りそう、 それに車が通る舗装道は余計歩きたく無い。 14時15分位になるとバスが来た、早めにバス停に戻って正解だった。 誰も乗車していなくて二人で320円払い、 14時20分県境バスターミナルに戻る。 「藤七温泉(とうしちおんせん)」向かいの「蓬莱峡」に行くが、雪で入れず「大谷地湿地」へ向う。 蒸の湯(ふけのゆ)温泉は外に秋田の玉川温泉の様に、露天風呂と岩盤浴の施設が点在している。 その間を通って道が続き、「大谷地(おおやち)湿地」に行った。
温泉近くにはツマトリソウやイワカガミが群生し、 大谷地湿地はワタスゲが今が盛りと綿毛が揺れていた。 八幡平山頂から降って行ったが、 山登りとしては茶臼岳から八幡平に向かう方が良いかもしれない。 残雪が多く特に源太森から下った平坦な森の中は、道を捜しながらとなった、雨後で足跡が無くなるとテープや指標も無く迷い易い、只雪が無ければ明瞭な道の様子。
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
出会った花:・オオバキスミレ・ノウゴウイチゴ・ベニバナイチゴ・コヨウラクツツジ・ミツバオウレン ・ヒナザクラ・ミネザクラ・ショウジョウバカマ・ミズバショウ・ヒメイチゲ・ワタスゲ ・ミツバオウレン・コミヤマカタバミ・ナナカマド・ツマトリソウ・イソツツジ・イワカガミ |