「ワタスゲの群落」
岩手県鹿角市 大谷地湿原にて (2007.6.13)
八幡平から北に降った所の「大谷地湿原」を見に行き、ふけの湯温泉に駐車し10分程で着くと、
入り口に水芭蕉が咲いていたが葉が大きくなり終わりかけの様子、只しワタスゲは最盛期だった。
北海道・本州中部地方以北の亜高山〜高山の高層湿原に自生、6〜8月茎先に白い綿毛を付ける。
茎の高さ10cm程の先に、卵状楕円形で緑褐色の長さ1〜2cmの小穂1個付け、小穂は細かい
鱗片が多数纏まった長さ1~2cm薄黄緑色の糸状花披弁の集合体で、先は尖り気味の楕円形。
花後茎の高さ30〜50cmに延び茎葉は退化し鞘状になり、根生葉は扁平で細長く硬い3稜形で、
花期が終わると基部の絹糸状の花披片多数が延び、長さ2〜2.5cmの白い綿毛状の球形となる。
花の名前は花後に出来る白い穂が綿状で、本種が菅の仲間で「綿菅」と付いた為花の様子で無い、
別名「雀の毛槍」は大名行列で持つ毛槍(槍に木の鞘を嵌め鳥の羽根等で飾った物)に似て付く。
イグサ科「スズメノケヤリ」が全国に自生、混同が有りスズメノケヤリは使用しない方が良さそう。
ここの花は色が真っ白で無く少し土色が入り、形も僅かっだが縦長気味で苗場山のより美的に劣る。
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