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赤兎山
(あかうさぎやま)
1,629m
H18年6月29日
8時50分〜14時30分
福井県 勝山市
曇り時々晴れ
”土壌が良く肥えて
 色々花が咲き誇り
  楽しめる山”
 天気予報は快晴だが暑くなりそうで、 北方面で標高が有る程度高い山に行く事にする。

余りの大きさの為目立つ
林道に咲いていた 「オオハナウド」
 勝山市のホームページで赤兎山への小原林道が25日開通予定だ、 その後の情報は無く通れそうで5時30分家を出た。

 御嵩ICで入り白鳥西ICで降り大野市を通過するが、 通勤時間帯となり勝山を抜ける迄に時間を要してしまう。

 暮見(くれみ)トンネルを抜け右折し157号を滝浪川(たきなみがわ)沿いに進むと、 Uターン気味に左に曲がり橋を渡り小原集落に右折する。

 ここ迄は先月取立山に登ったので間違える事無く来られ、 川沿いに走って行くと直ぐ小原集落に来た。

 集落を過ぎるとゲートが有るが開放され止らず入った、 舗装の良い道が続いていたが時々舗装が切れ荒れている。

 どんどん入ると1台車が止り3人の方が居て、 「赤兎山に登りに来たが道が悪いのでここから歩く」と言われた。

 ここからだと登山口迄随分掛りそうだ、 「5km程有るようだが車が心配の為歩く」との事。

 以前林道で車が故障した事が有るのでと言われたが、 1時間程の林道歩きとなりそうだ、乗せてあげたいが3人は無理で別れ先に進むと、 確かにかなり痛んだ個所も見られる。

広いがシーズン休日には満車となると言われている
大きな駐車場
 道は良くなったり悪くなったりを繰り返し、 舗装の跡が残った余計荒れた道だが、以前は良い道だったと思う。

 その後痛んだ様だが走れる程度にしか補修されて無く、 スピードは出せず時間が掛る。

 ようやく右手に大きな駐車場の有る所に着いた、只し林道は先にも続く。

 単独の男性が準備しているので先に行け無いか聞くと、 「3台程度止められる所が有るが直ぐ近くだよ」と言われた。

 男性は同年輩に見えるが大長山に登りその後赤兎山へとの事、 大長山は厳しそうだが!

 他に2台止まっているこの場所はかなり広く30台以上駐車出来そうで、 入り口に水場も有る。

 ここに止め準備をしていると又一台が入ってきた、 その後も次々に来るが普通車も多い。
登山口の少し手前に水場 水の流れる道なのか石が多い
祠の有る登山口 石がごろごろしている道

 8時50分歩き始め林道を進むと直ぐ水場が有り、 先に祠と「赤兎山・大長山登山口」案内が有った。

 林道と別れ山に入って行くと、幅広く開かれた道だが石が多く歩き難い。
舞鶴草 赤物
マイヅルソウ アカモノ

 マイヅルソウ・アカモノが咲く道は緩やかで、 アカモノを撮っていると早速3人連れが抜いて行った。
林が深くなると花も多くなる かなり湿気た所が多い登山道
太い木も出てきた 道は湿気た道

 ここのマイヅルソウは元気が良い、 回りに生えている草も茂っていて植物の生育に良い土壌の様子。
延齢草 大葉溝酸漿
エンレイソウ オオバミゾホウズキ

 エンレイソウの葉も大きい、 かなり湿気た所に来ると黄色いオオバミゾホウズキが咲いていた。
立金花 緑雪笹
リュウキンカ ミドリユキザサ

 リュウキンカも見られるがこれは一株だけだ、ユキザサも咲いているが少なく、 マイヅルソウ・エンレイソウ・ツクバネソウは次々に見られる。
銀竜草 水は綺麗だが飲めるのか?
ギンリョウソウ 小さな谷を渡る

 汗びっしょりになりながら9時50分、 大長山(おおちょうさん)1,671m分岐の小原峠に着いた。

 スタートから1時間掛っている、 花の写真を多く撮っているせいも有るが皆さんに抜かれてばかり。
大長山へは谷に下りる 峠から見えないが直ぐ先に有る
小原峠 少し奥に有るお地蔵さん

 ベンチが有り座って休憩すると虫が寄って来る、 先に少し入ると祠にお地蔵さんが奉られていて、 休憩していると6人連れが登って来たので我々は出発した。
急な登りとなってくる
ブナの多い林を登る

 所々谷に雪が残り、ブナの大木が多くなって標高が上がってきた。

 時々谷川に出会うと白い卵が一杯見られる、 蛙だと思うがそれにしても広範囲で気持ちが悪い。
雪が未だ残っているのは今年だけか? 花が大きく綺麗なタムシバだ
谷には雪が残っている 大きな花のタムシバ

 白いタムシバが咲いて土壌が肥えているのか花弁をひらひらと長く伸ばし美しい花だった、 道は急登となり大きな石の有るコブに来た、白い木柱と標識が立つが何れも字は読めず。
一瞬山頂に着いたと思ったが 燕万年青
大舟山(おぶなやま)分岐のピーク ツバメオモト

 地形図を見ると大舟山1,431mへの分岐で、 下にはツバメオモトとミツバオウレンが咲いている。

 この先も急登で汗びっしょりで登っていると、 小原峠で会った6人連れの一人が追い抜いて行かれた。
三葉黄蓮 平らな広場の山頂、遠く避難小屋が見える
ミツバオウレン 「赤兎山」山頂

 下山する人に会いながら登り切ると、 10時50分結構広い「赤兎山」山頂に着く。

日光黄菅
ニッコウキスゲ
 中央にかなり飛び出た三等三角点「赤鬼山」が有り、 丈の高い柱に山名板が付いていた。
(点の記は明治39年と古くルビは打たれて無いが、 普通「あかおにやま」と読み赤兎山との関連が不明。 気になるのは所在欄にも俗称三ツ谷赤鬼山と記載され、 単純に「兎⇒鬼」と漢字を間違えたとは考えられないが?)

 周囲の木は背丈が低いが曇って山々は見えず、 道が二つ有り一方は杉峠と案内されている。

 杉峠は尾根を三ノ峰への縦走コースで先に赤兎山避難小屋が見え、 他一つは鳩ヶ湯への道。

 休んでいると男性6人が登って来た、 御一人が「取立山でお会いした方では?」と言われる。

 取立山の大滝の下で出会った方々だ、 メンバーは同じ様だが相手が大勢の方だと覚えていない。

 富山から見えている方達で、こんな偶然の再会いも有るのかとびっくりした。
咲き始めの為花は少ない
ニッコウキスゲ

 避難小屋方面に降ると直ぐニッコウキスゲが咲いているが、 未だ蕾みが多く最盛期はこれからの様子。
裏白瓔珞 大葉酢の木
ウラジロヨウラク オオバスノキ

広々した所で気持ちが良い
一旦大きく降って次のコブを目指す

 両側低い潅木帯で、ウラジロヨウラクが咲き始めている。

 その中に真っ赤な花を付けた木が混じっているが、 細い釣鐘型の花で初めて見た(⇒オオバスノキ)
御前橘 褄取草
ゴゼンタチバナ ツマトリソウ

 高原状の見晴しの良い道を進んで行くと、 ミツバオウレンが多く見られツマトリソウも咲いている。
避難小屋の少し手前に池がある
再度降ると避難小屋が近くなる

 所々木道が有るが歩き易い道が続き、ゴゼンタチバナが咲いていると思っているとイワカガミが出てきた、二度大きく降ると避難小屋が近くなり、登山道脇の湿原に白いイワイチョウの花が一杯咲いていた。

 11時50分避難小屋に着いた、 前の広場に木でベンチが作って有るが先の少し高くなった所に進む。
岩鏡 岩銀杏
イワカガミ イワイチョウ

 登山道から離れて休憩用のベンチが作られているので、ここで昼食とした。

 周りは低い潅木だが座ると見晴らしは利かない、 この辺りにもウラジロヨウラクが咲いている。
避難小屋の前にも休憩する広場が有る そんなに湿気た所で無い、雨の後は水が溜まるのか?
避難小屋の横を通って帰って行く 平坦部の木道

 12時20分避難小屋の横を通り下山開始した。
遠く又結構な登りに見えるが大した事は無い
一つ目のコブへの登り返し

赤兎山はなだらかな山頂
赤兎山頂への登り返し

 赤兎山頂にはコブを一つ乗り越え、再度急坂を登り12時50分山頂に戻る。
大長山の方が山らしいスタイル 宝鐸草
大長山が見えてきた ホウチャクソウ

 前方に少し見え始めた大長山は高くて大きいし、アップダウンも有りそうだ。

 山頂から少し降ると朝駐車場で会い大長山に行かれた単独の男性が来た、疲れたと言って見えるが今日は暑いので余計厳しい行程になっているのだと思う。
鬼下野 矢車草
オニシモツケ ヤグルマソウ

 帰りも花の写真を撮りながら13時45分小原峠に、14時20分登山口に戻り水場で谷の水をごくごくと飲んだが美味かった、14時30分車に戻る。

 帰りは勝山の157号から少し左に入った、 日帰り温泉「水芭蕉」入浴料金500円で汗を流し帰った。

 157号から林道は長いので歩くとなると随分時間が掛る、 林道が通れる時が良い、登山道はしっかりしていて迷う所は全く無いし、 急な登りも少ないので歩き易い道だ。

 白山が近いので見える時に行けば楽しい高原漫歩が出来、お勧めの山だと思う。



本図は国土地理院地図閲覧サービスを利用して作成
 確認出来た山:  ・大長山
 出会った花:
      ・アカモノ・イワイチョウ・イワカガミ・ウラジロヨウラク・エンレイソウ・オオバスノキ
      ・オオハナウド・オオバミゾホウヅキ・オニシモツケ・ギンリョウソウ・ゴゼンタチバナ
      ・サンカヨウ・タムシバ・ツクバネソウ・ツマトリソウ・ツバメオモト・ニッコウキスゲ
       ・ホウチャクソウ・マイヅルソウ・ミツバオウレン・ユキザサ・リュウキンカ・ヤグルマソウ


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