「オオバミゾホオズキ」
岐阜県下呂市濁河 仙人滝近くにて
(2004.6.12)
標高約1800m濁河温泉に宿泊、翌朝嶽橋を渡り御嶽神社里宮で左折し御嶽山登山道に入った少し先、
登山道を離れ左に川へ降りて行き
「仙人滝」を見行く。
滝が近くなった暗い湿気た所だが黄色の花は直ぐ見付けて、落差30mの滝は豪快な飛沫を上げていた。
北海道・本州中部以北の亜高山の渓流沿いに群生、この花を見付けると水場が近いと登山者に知られる。
7〜8月上部葉脇に長さ2.5〜3cmの黄色い筒状の唇形花を1個付け、上唇2裂下唇は3裂し下唇
には黄褐色の斑点が多数で雄蕊4個の雌蕊1個。
茎は細長い地下茎を伸ばし繁殖、枝分かれせず直立又は斜上し高さ10〜30cm、葉は対生し無柄で
卵形の基部円形の長さ2.5~6cmで平行の葉脈が有り縁に粗い鋸歯が目立つ。
花の名前は低地生育で同科同属「溝酸漿ミゾホウズキ)」の葉より大きくて、「大葉溝酸漿」と付いた。
「溝酸漿ミゾホウズキ)」との違いは、本種葉に葉柄は無くミゾホオヅキは長い柄が付き見分けられる。
APG植物分類体系で従来本種はゴマノハグサ科に分類され、ハエドクソウ科に変更されて科名を修正。
科名「蝿毒草(はえどくそう)」語源は、大和本草(やまとほんぞう)=貝原益軒が編纂した本草書で、
第一級の生物学書で有り農学書とされる本に、本草の「葉を飯に押し混ぜて蝿(はえ)に与えると死す」
の記述が有り「蝿毒草(はえどくそう)」の名前が付いたとされる。 | |