202 | (もみぬかやま) 1,744m |
H19年5月28日
8時10分〜15時50分 岐阜県 飛騨市 晴れ |
”花に彩られて ゆっくり楽しめる 貴重な楽園だ” | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
青色のキクザキイチゲが咲いているとの情報を頂き、
どうしても見たく遠いが籾糠山に行く事にする。 荻町から天生峠の道は5月25日に開通したが、 平日規制が有り8時〜10時は通行出来無い様だ。
158号に入り左折156号に合流、 御母衣ダム湖畔を通り白川郷に来た。 白川郷のバイパスを通り、 トンネルを出た先荻町の信号を左折すると直ぐ右の360号に入る。 未だ時間は7時を回った所で、規制時間には余裕でここ迄来れた。 道は細くなるが舗装された良い道を暫く上がると、 右に「荻町城址展望台」の案内を見て右折し入って行く。 展望台に着くと流石に早い時間の為写真を撮る人が一人だけで、 眼下に合掌集落が一望出来た。 天生峠の道は非常に良く通行規制は路面工事で無く、 ガード工事をする様子。 問題無く峠に着きトイレの有る大駐車場を見て、上段の駐車場に上がり止める。
その他は管理者用と思われる軽トラが1台止っているだけで、 テントの所に人は居ない。 ここは「天生県立自然公園」とされ、 公園管理者がシーズンは常駐していると聞いている。 車の中で朝食を取っていると軽トラがやってきて、受け付けの準備を始めた。 8時10分受付に行き協力金一人500円を払う、 もう少し早ければ無料で入れたのか? 情報で聞いていたノウゴウイチゴが咲いているようですね」と聞くと、 咲いていると林道奥を指された。 入ったが花は咲いておらず奥に進むと、 サンカヨウの群落は有るがノウゴウイチゴは見当たら無い。 戻って林道の途中からショートカットし本来の登山道に入り、 なだらかな良く踏まれた道をアップダウンしながら入ると、 湿原に来て分岐となっている。
どちらに行っても良いが、右手に進むと直ぐ湿原になりミズバショウとリュウキンカが咲き、 山側にはコシジオウレン(ミツバノバイカオウレン)が固まって見られた。 ここは大きな湿原で、 暫く花を楽しみながら木道を進むと回り込み左手の道が合流。
その先一旦降ると又湿原となり、 丸太状の遊歩道が続き湿原の中を歩ける様になっている。 咲いている花は前の大湿原と同じだが、両側に花を楽しみながら進めるのが良い、 ツバメオモトを見て湿原を過ぎカツラ門に来て、 原生林の森に入ると両側ニリンソウが群落を作っていた。
左に木平探勝路とカラ谷登山道を見送り先に進む、 二輪草を良く見ると少し違う花が見られる。 花は二輪しか付いて無いが葉柄が少し有るので三輪草とし区別され、 写真を撮ろうとするが風に揺れチャンスを待ち撮ったが、日差しも有り上手く撮れて無さそう。
ブルーのキクザキイチゲも見られるが殆ど開いて無く、 ニリンソウも閉じていて未だ時間が早い様だ。 写真となる花を捜し回っていると、 木の根元に大きな花のキヌガサソウ見られる。
後から来たご夫婦に教えると喜んでみえた、御夫婦は先に山頂に行かれたが、 サンカヨウやミヤマカタバミも咲いているのでゆっくり散策。
しっかり開いたキクザキイチゲは見付から無いので、 諦め山頂へ登ろうと先に進む事にする。 ミヤマカタバミとサンカヨウの多い道の先分岐に来ると、 「右ミズバショウ群生地」の案内が有り、 籾糠山頂へのブナ探勝路の尾根コースは左だと思うが、右の群生地を見に入った。
降り気味に進むと、 ミズバショウとリュウキンカがびっしり湿原を埋めているのが見えている。 光が射し込み一層輝いて見えるこの場所は、別天地の感がする華やかさだが 湿原の中に入れ無いのが惜しいが、来て良かったベンチも有るのでゆっくり楽しむ。 三脚を立て写真を撮っている人が二人居るだけで、 静寂さも有り余計に良い印象が得られるのかも!
戻りブナ探勝路に入るとブナの新緑が美しい道となるが土止め階段で惜しい、 道を見た所そんなに崩れて流れる様な場所とは思え無いのだが!
ブナの木が多くなって来た、 太い木が多く見られ気持ち良い森となっている。 その先ブナは少なくなり、 ツバメオモトやエンレイソウを見て急登を行くと平らな湿気た道に変わった。
その先緩やかに登ると暫くでカラ谷探勝路から道が合流し、 一旦降って雪の残る谷を渡り太い木が目立つ所を過ぎると、階段状に作られた急登が始まる。
背後に白山の一角と思われる山が見えた、 アレ今日は眺望が得られているのではと思い山頂に急ぐ。 階段状の急登を登り、 11時30分三等三角点「籾糠山(もみぬかやま)」の有る山頂に着いた。
北アルプスが見え下でキヌガサソウを教えてあげた御夫婦が、 「少し早くだとスッキリしていた」と言われる。
乗鞍岳は少し雲が架かるが穂高・槍はすっきり見え、 その北もずっと白い山が続きこの時期にしては上出来の眺望だ、 即山頂に登ったら素晴らしい北アルプスが見えたと思うと残念。
今思えば朝早くは花も開いて無いので、 当然先に山頂を目指すべきだったと判断ミスを悔やむ。
黒部五郎岳・薬師岳と続き、雲の多い一番左は立山方面で高い山が見えているが山名? 近い白山はこの場所からは山の陰で残念ながら全く見え無い。
眼下には新緑の山肌の下に下小鳥ダム湖が見えている、 帰りは久しぶりにダム湖畔を通って帰ろう。 後から奈良のご夫婦が登って見え五人となる、 狭い山頂だがこの人数なら大丈夫だ。
12時30分下山開始、 コシジオウレンの一杯咲いている道を下り、 軽く登ってブナ探勝路分岐を見送り右に谷へ急降下して行く。 谷に下り少しで前回行った木平湿原への道を見送り、カラ谷を進む。 ショウジョウバカマが咲き残り、小さなイワナシも見られるが痛んでいるのが多い。 ニリンソウが出て来る様になると、ミヤマカタバミやサンカヨウも咲いている。 お目当てのキクザキイチゲもちらほら見られるが、登山道から離れて撮れ無い。 沢を渡りながら降ると登山道脇に大きな花で、ブルーの美しいキクザキイチゲが咲き、 写真を撮ろうとするが真面に日が当り色が飛んでしまいそうだ。
雲が少し出てきたので架かる迄待って撮る事にするが、 なかなか雲が懸から無い。
又雲が来たと撮ろうとすると絞りが合って無く、 直している内に行ってしまう。 こんな事を繰り返し随分時間を掛け撮っていると、 背後に人の気配がするので振り向くと若いお嬢さんが立っている。 腕章をされ自然保護監視員だが、体は登山道内なので注意され無かった。 何枚か撮ったが自信が無い、 天気は良くなる方向で雲が掛かりそうに無い。 踏ん切りをつけ下山開始、 水場にコップが有り水を飲んでいると、単独男性が登って来た。 「分岐は近いですか」と聞かれ「木平湿原分岐は少し先」と答えると、 山頂の分岐だと言う。 あれ!と思い確かめると、本人はブナ探勝コースを歩いている積りだと言われる、 貰ったパンフレットに尾根コースはブナ探勝コース、 谷コースは籾糠山登山道となっているのだが。
パンフを頼りに歩いている様だ、 パンフは小地図だがブナ探勝路は尾根道と読めて間違う事は無い。 山頂には行かず周回しようと思っているとの事、 登山者では無い様で地形を読むのは無理か?
原生林迄戻りもう一度ミズバショウ群生地に行き、 休憩しながら華やかな景色を楽しんだ。 天生湿原は右に回り戻り、 湿原探勝路を下っていると右手に北アルプスが見えている。 やはり天気が良くなって来ているので、 今なら山頂からすっきり見えるかもしれない。 ノウゴウイチゴの花が咲いていないか、 気にしながら下ったが見付けられ無かった。 戻るとテントに係りの男性がみえるので、 再度ノウゴウイチゴの咲いている場所を教え頂く。 良く見ると直ぐ近くに小さな花が咲いている、 然も何輪も有るのに見付けられ無いとは情けない! この山には随分長時間遊ばせて貰って感謝、15時30分靴を脱いだ。 ⇒「籾糠山新緑ハイライト」 色んな花が咲いていて楽しめるし、ミズバショウの群落地は規模も大きく美しい。 山頂の眺望も素晴らしく何度も訪れたい山だ、 只山頂が狭いので休日はゆっくり出来無いのでは!
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出会った花: ・ムシカリ・ムラサキヤシオ・ミズバショウ・リュウキンカ・コシジオウレン ・ニリンソウ・サンリンソウ・サンカヨウ・ミヤマカタバミ・ザゼンソウ・ツバメオモト ・エンレイソウ・ショウジョウバカマ・キヌガサソウ・イワナシ・ノウゴウイチゴ |