「蝦夷禅庭花」 (蝦夷萱草)  ユリ科ワスレナグサ属
「エゾゼンテイカ」(エゾカンゾウ)  北海道標津町  野付半島にて (2005.6.24)
尾岱沼(野付湾)に面した宿で目が覚め、時間が早く朝食前に野付半島をドライブしようと出掛けた。
天気は曇りで暗くどんよりした中を、左に根室海峡右に尾岱沼を見ながら真っ直ぐの道を走って行く。

途中この花が咲いていたがちらほら程度、他の花も見掛けるのは少なかったが時期が少し早いか?

北海道・千島・樺太等の海岸や山地の草地に自生、葉の間から高さ40~70cm直立の花茎を出し、
6~8月頃茎の先に殆ど無柄で橙黄色の花を数個付ける。

花は朝に開花し夕方には萎む一日花で、直径6~7cmの漏斗状鐘形の筒部は長さ1~1.5cm、
花被片6枚(内花披片×3の萼が変化した外花披片×3)で質は厚い。

葉は柔らかく鮮緑色で扁平の、長さ60~70cm幅1.5~2.5cmと細長く、上部は弓形に下垂。

花の名前は「蝦夷禅庭花」や「蝦夷萱草」の呼び名が一般的とされ、違いは僅かでニッコウキスゲや
ゼンテイカに比較し、花柄が短いか殆ど無く花筒の長さも短く花被片の質が厚い。
然し短い・厚いの境は明瞭で無く現在は同じとするのが大勢だが、取り敢えず地元の呼び名とした。

日光戦場ヶ原を中禅寺の庭に見立て、そこに咲く花で「禅定花(ぜんていか)」、「萱草」は花が1日
だけ美しく直ぐ萎む事から萱草(かんぞう)=忘れる草とされ、蝦夷地に自生で「蝦夷(えぞ)」が付く。
*ユリ科ユリ属 ・・ ・エゾスカシユリ ・クルマユリ ・コオニユリ ・ササユリ ・タカサゴユリ ・ヒメサユリ

*ユリ科ワスレグサ属 ・・ ・ニッコウキスゲ ・ノカンゾウ


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