「ノハラアザミ」
長野県高遠町 守屋山山頂にて (2003.9.27)
林道を途中迄上がり赤井沢登山口から歩くと、緩やかな道が続き明るい山頂(東峰)に上がった。
眺望抜群で近い八ヶ岳は全て、南アルプス甲斐駒〜仙丈と中央アルプス北部の山も一望の元で、
途中に花は殆ど見られ無いが山頂部一帯は色々咲き、この花も有ったが確認は一株だけ。
本州中部地方以北の日当たりの良い低山~亜高山草地に自生、8~10月紅紫色の花を付ける。
花は枝先に殆ど柄が無く上向き又はやや横向きに集まって付け、大きさ4cm弱で筒状花多数は
筒状部から突き出る雄蕊の花粉を含む葯筒が半球状に集まった物で、その後先が分岐した柱頭
(雌蕊)となり、総苞は幅1.5~2cmでくも毛が多く、総苞片は6~7列で斜上し先は鋭頭
で粘ら無い。
茎の高さ40〜100cmで上部で少し枝分かれし、茎葉は互生し茎を抱き細身で深く切れ込み
先端刺状に尖るが、根生葉のように大きく無いので目立たず、根生葉は大きく長楕円状披針形で
羽状に中裂し列片に欠刻と刺が有り、中央の脈は帯赤褐色。
花の名前は野原に花が咲き「野原薊(ノハラアザミ)」と付く、似た名前の「野薊(ノアザミ)」
は葉が似ているが、初夏に咲き総苞が粘る。
尚「薊(アザミ)」の語源は確かな説が無いとされている。
山歩き記録
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