「イチリンソウ」
岐阜県揖斐郡 谷汲にて (2008.4.11)
谷汲の園地はカタクリが終わっていたが、ギフチョウが舞う中に大きな「一輪草」が咲き始めていた。
本州の宮城県以南及び四国・九州の山野の林縁に自生、4〜5月茎先に白色の花を一輪付ける。
花は3枚輪生の茎葉から(根生葉から花柄は出無い)20~30cmの花柄を伸ばした先端に
上向きに付け、径約4cmと見栄えの有る大きさで、花弁状萼片5〜6枚で雄蕊と雌蕊は多数有り、
葯は黄色で花弁の裏側は淡紅紫色や淡青紫色を帯び易い。
根茎は多肉質で所々紡錘状(円柱状でまん中が太く両端が次第に細い)に膨らみ、匍匐枝を出し
よく群落を作り茎の高さ15〜25cm、葉は鞘状に広がる長い柄が付き1〜2回3出複葉で、
小葉は羽状に深裂し裂片には欠刻が入る。
ニリンソウとサンリンソウは花の径1.5〜2.5cm一つの茎に複数の花が付くが、本種は
花の径約4cmと大きく一輪で、他に花が一輪だけ付くのはアズマイチゲやキクザクイチゲ。
花の名前は一つの茎に付く花が常に一輪だけで一輪草と付いた、尚本草は全草有毒とされる。
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