「ミヤマゼンコ」
長野県戸隠村 戸隠山登山道にて (2002.8.11)
戸隠神社奥社から登り鎖場や細尾根の蟻ノ戸渡りを過ぎ、尾根のアップダウン中に大きな花が見られた。
本州中部地方以北の亜高山〜高山の草地に自生、7〜8月茎先で多数枝を分け白花を密に多数付ける。
花は複散形花序を出し大きさ約3mmの花弁5個を多数を付け、先が外側で無く内側に巻くのが珍しく、
雄蕊は5個で紫褐色の葯が付き、花序には無い事も多いが細長い総苞片と、常に付く10個程の線形~
披針状長楕円で長くて目立つ小総苞片。
茎の高さ30〜60cmでやや太く中空で赤色を帯びる事が多く、葉柄も赤みを帯び大きな袋状の鞘で
茎を抱き、葉は互生し質厚で光沢が有り無毛の長さ10〜15cm2〜4回3出羽状複葉の三角状で、
小葉は先が尖り長卵形〜卵形で鋸歯は鋭く、全体無毛だが茎上部や小花序の柄には微毛が密生する。
花の名前はノダケの白花種の根を乾燥させた漢方を、中国名で「前胡(ゼンコ)」と呼んで解熱・鎮痛
の薬効が有り、それに似て高山に自生で深山とし「深山前胡(みやまぜんこ)」と付いた。
似る
ミヤマセンキュウは開花8~9月とやや遅く、葉が整った三角状で細かく切れ込み先が尾状に尖る。
山歩き記録
⇒戸隠山 | |