「キショウブ」
岐阜県美濃加茂市 みのかも健康の森にて (2007.5.30)
池の中に黄色いショウブが咲いていたが明治中頃渡来し、ハナショウブには黄色の花を付けるのが
無くて重宝され広まり、剛健で良く繁殖し現在は日本全国の湿地や林縁の他にも野生化し環境省の
「要注意外来生物」に指定されている。
根茎は発達して大きな株を作り良く群落を作り、5〜6月葉の間から花茎を出し鮮黄色の花を付け、
花茎の高さ50〜100cm枝分かれした先に花を付け、大きさ8cm程で外花被片×3内花披片
×3のアヤメに似た花。
外花被片は基部細く先は丸く幅広で先端だらりと垂れ長さ5~7cm広卵形で大きく、基部中央部
付近に赤褐色の線状模様が有り、その上に雌蕊の柱頭が3枚に分岐した物が被さるように開いて、
内花被片3枚は外花被片の間から出ている長さ2~3cmの小さな長楕円で立ち気味。
葉は長さ60〜100cm幅2〜3cmの長い剣状で2列根生し、先は細くなり鋭頭で中央は他の
ショウブ類と同じ中脈が隆起。
花の名前は平安時代神事にあやめ(菖蒲)を使い、当時ショウブをアヤメと呼んで、後にアヤメ科の
ハナアヤメが出て、サトイモ科アヤメは漢字を音読みショウブとなり漢字は残り「黄菖蒲」と付いた。
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