255
雷 倉
(らいくら)
(かみなりくら)
1,169m
H20年5月13日
7時50分〜14時30分
岐阜県 本巣市
晴れ
”途中の森は良いが
 山頂部は伐採され
 充実感はもう一つ”
 先月岩岳に登った時に近い雷倉の登山口の下見をしていた。

 急登で藪の所が有る様だが、 標高差は約900mでアップダウンは無く余りきつくは無さそう。

もっと手前にも道の膨らみが有る
八谷集落の橋の手前に駐車
 然し藪の状態が気に掛かる、激藪と言う人も居る。

 美濃インターで下り94号を武芸川に向う、 418号で尾並坂峠を越え根尾に入った。

 樽見駅の先157号を右折、 うすずみ温泉の手前門脇バス停で左折、270号に入り大門橋を渡る。

 直ぐ右折し270号を左に大きくカーブした所で、 270号と分かれ左に進む。

 先に矢谷集落が見える橋手前の道の膨らみに駐車、 橋を渡ると特に駐車可能な場所は見当たら無い。

 7時50分歩き始め、 橋を渡ると右鋭角にも道が有るが真っ直ぐ進み右にカーブする方に進む。

 民家前の二人の男性が登山者だと言う、 「雷倉」に登りますと答えるとその格好で大丈夫と呟かれた。

 道なりに進むと最終民家の前を通り、 狭くなった道は真っ直ぐ続き奥に人工的な何かが有る。
民家が終わった直ぐ 字も薄くなっている
最終民家の所で左の細い道へ 林に入る手前に有る隠れ気味の登山口看板

 そちらに行かず民家の直ぐ先左側の狭い道を上がって行くと、 林の中に入る手前に草で隠れ気味の「雷倉登山口」の標識が有りここ迄が下見済みの場所。

 左山で杉林の中緩やかな狭い道が続いていて、 暫く進むとコンクリート水路の蓋の上を行く様になった。
殆ど平坦な道 パタパタ音がする
杉林の中を左山で緩やかに進む 用水路の蓋の上を行く

 杉林が切れると黄色い「ウマノアシガタ」が一杯咲き、 今の時期は何処に行ってもこの花が目立つ、 白い小さな花が密集して咲く「ツルカノコソウ」も、少ないが見られる。

 左にカーブすると堰堤が見えてきて、ここに谷へ下りる道が有るが指標やテープは見られ無い。
蔓鹿の子草 下降点は少し見ずらい
ツルカノコソウ 堰堤が見えたカーブ地点で右に急降下

 真っ直ぐも道が有り直ぐ先が堰堤で、 堰堤が見えたら右手を良く見れば草が被っていても分かる。

 急降下し鉄の橋が見えてきて、橋を渡り対岸に行くと沢沿いに右の下流に道は続き直ぐ分岐に来た、 沢沿いに直進と左へ登る分岐で尾根に取り付く為左の上流に進む。
両側の手摺が壊れている? 真っ直ぐは降って行く
鉄製の橋を堰堤を見ながら渡る 尾根取り付き分岐は目印の紐が

 ここも指標やテープは無く少し急登すると、 右山の狭い道で堰堤の方向に向い真っ直ぐと右の分岐に来た、 目印の紐が有り直進は堰堤方面で右に上がるが、 然し堰堤方面も割りと明瞭な道が付き帰りに進んでみよう。

 少し登ると尾根道となり、後はこの尾根を外さず登って行けば良い。
道は探さなくても分る 太い木も多い
尾根道は明瞭な道が有る 新緑が美しい

 新緑が美しいしっかりした道が続いている、 なだらかで歩き易い道だ。

 桧林が出てきたら急になり少し道が薄くなる所も有るが、 大体は明瞭で問題無い。
一部道が不明瞭 ここから先は自然林
桧林を急登 緩やかになると自然林が出て来る

 叉自然林となり平坦になるが休まず登り、 狭いが緩やかな尾根を進むと深い森の様相となる。

 その先少し登り平坦になったので標高点547Pに来たと思う、 尾根は広くなり気持ちの良い森の中を登ると、 左奥に腰掛けられる石が有るので初めての休憩をした。

 美しい緑に囲まれ気分が安らぎ、少し虫が寄って来るが多くは無い。
深い森の様相になった

 花は終わっているが登山道脇にイワウチワの群落が有る、 険しい地形で無く花の時期は楽しめると思う。

 急登が続いて暑いがばてる程で無いので助かり、 ブナも多く森の美しさに辛い登りも癒された。
結構長い区間 姫蓮華
苔が付いた岩の間の急登 ヒメレンゲ

 苔が付く岩が出てきて歩き難くなった、 時々どちらに行けばと思う時も有るが良く見れば分る。
崑崙草 大吊花
コンロンソウ オオツリバナ

 白いコンロンソウが多く、 ユキザサやヒメレンゲも見られこの場所は季節毎に花が楽しめそう。

 岩の間の急な登りが続くと思っていたら平坦になり、この先一度伐採した様で 潅木が茂り登山道に被さって来ているので煩いが、藪という程で無く叉道は明瞭だ。
少し煩いが道は明瞭 笹薮の間にポッカリと切り開き
被さり気味の道から目指す山頂部 笹薮の途中の切り開きから林道が直ぐ近く

 暫く進むと前方にピークが見えてきて山頂部の様だが割りと近くに感じる、 その先今度は笹藪となった、これはかなり深く払い除けて進もうとしたが大変で潜って進む。

 距離は僅かでぽっかり空いた空間に出て先に林道が見え、 叉笹に突入し潜って進むが僅かの区間で10時丁度広場の様な所に出た、直ぐ先が林道。
通ることも難しい わかる山は見えなかった
林道は完全に潅木に覆われいる 林道からの眺望

 林道は木が茂り通れる状態では無い、 眺望が広がるが霞んで特にこれというのは確認出来無い。

 水を飲み少しで向いの注意看板の有る所から山に入って行く、 取り付きはかなりザレている。
探さなくても分かる 急登でずっと続く軽い藪
向かいの注意看板の所から入る 登山道に笹や潅木が出て軽い藪状態

 急登すると一旦緩やかでその後叉急になり、 かなり潅木と笹が登山道に被さり登り難くなった、手で掴んで分けながら叉登る助けとしながら進む、 道は明瞭だが藪状態と言って良い。
余り形良く見えない 屏風山が大きい
能郷白山 白山と右は屏風山

 能郷白山が見えているが格好良く見え無い、 奥に白い山が見え白山の様で右の三角垂は屏風山だ、 休むポイントが無いので少し広くなった所で立ったまま水分補給する。
薄黄瓔珞 割と明瞭な下降点
ウスギヨウラク 尾根に出た所を振り返り撮影

 急登が続いていると思っていると、ぽんと開けた平らな所に飛び出し山頂尾根の一角に出た、 振り返るとここに赤い紐が有り、道も明瞭に見え帰りに戸惑う事は無さそうだ。

 赤紐が無い時は目印として、狭い尾根道の中央に黄色と頭部が赤い黒色の2本の杭が有る。
切り開きの中央部に有る 幅広く刈られている
黄色い杭と頭が赤い黒い杭が下降点の目印 笹や潅木が刈られて歩き難い主尾根

 左に殆ど平らで切り開かれた道を進む、 右にも同じような切り開かれた降って行く道が付いていた。

 笹や潅木が幅広く刈られているが、余り歩かれて無い様で歩き難い雑然とした道で、 時々ブナ等の大木が見られるので、伐採前は良い林が続いていたと思う。

 先日の岩岳も山頂部伐採し桧が植林され、 ここも同じだが山頂部だけでも自然を残せ無いのか!
少し広くなっている 八谷で無く矢谷は何処から来ているのか
通過点の様な「雷倉」山頂 二等三角点「矢谷(やたに)」

 僅かに登りになると11時10分「雷倉」山頂に着いた。

 雷倉の山名板と二等三角点矢谷の有る山頂は、 ピークで無く尾根の通過点に近い所で山頂らしく無い。
白山と屏風山

 白山が見え先程見た場所より標高が上がったので屏風山の上に出ている、 能郷白山は少し見難い。
花房山は堂々とした山だ

 反対側の花房山は近いので大きく見え未登だが、 この姿を見ると近い内に登らねばと思った。

 休むと蝿が寄ってきてゆっくり出来ず食事とする気がしない、 時間的にも早く下山途中で取ろう。
山頂奥からの眺望

 山頂奥にも切り開きが続き行ってみたが特に目立つ物は見え無かった、 その先降りに入っても道は付いているので、こちらからも道が有りそうだ。

 11時40分下山開始、山頂尾根部から右に急降下して林道に戻り笹薮へ入って行く。
下に道は見えている 谷は深くないので直ぐ下りられる
潜って進む笹薮 トリガタハンショウヅル

 平坦な潅木地帯も少し煩い木々を避けながら迷う事無く通過し、 岩の急降下をしていると低い位置に黄色い花が見え、明らかに木本の様で初めて見る花だ。

 深い森を楽しみ乍降り、 13時15分登りで休んだ林の中の石に腰掛け昼食としたら、ここは虫が少ない。
深い緑の中で昼食

 13時40分降り始め歩き易い道で一気に下山、 堰堤近くの赤紐が着いた分岐を右に降ってみる。

 緩やかに降って行くと堰堤を過ぎた辺りで左の谷へ急降下する様になった、 倒木が道を塞いでいる所も有ったが問題無く、少しで堰堤直ぐ上の河原に下り立つ。
堰堤上は殆ど水が無い 谷は深くないので直ぐ下りられる
堰堤の直ぐ上に下りた ミヤマヨメナ

 堰堤から15m位の所? 振り返るも木が被さり今下りた道が見え無いしテープ等目印も無い。

 大きな花のミヤマヨメナを見て堰堤の方に行くと、 向いのコンクリート壁にコの字階段が有る、浅い流れを渡り階段を登って堰堤上に出ると、 同じ階段が降っていて太いパイプの有る所に下りた。
しっかりしている 狭いので谷へ落ちないよう注意
堰堤上下用の足場の階段 太いパイプの横を歩く

 左に深い谷底を見ながらパイプ沿いに少し進むと、 堰堤下の鉄橋に降りる分岐に戻る。

もっと手前にも道の膨らみがある
能郷白山
 その先用水路の蓋の上を、パタパタ音を立てながら登山口に戻った。

 集落を行くと朝二人の男性が居た家の前に、 お一人が見え「登って来ました」と報告。

 蕗の皮を剥かれていた男性は、 「それは良く登られた、服装が街着みたいで心配した」と言われる。

 この山へ登る人はどんな格好で来るのだろうか、 確かに山慣れた人が多いとは思うが。

 林道手前の笹藪とその先の軽い藪状態の話をすると、 今は地元の人は登ら無いから手入れがされていない。

 山頂部の尾根は小津の人たちが入っていると言われた、14時40分車に戻る。

 山頂部で眺望は得られるが、 笹藪や林道上の軽い藪状態の急登の割りに褒美が少ない感じがする、 岩ゴロゴロの辺り迄は良い山で非常に惜しい、 眺望の利く時に登れば違った印象かもしれないが。

 最初の堰堤近くの分岐に戸惑うが、 その先は単純で登山道の分かり易い部類の山だと思う。



国土地理院地図閲覧サービスを利用して作成
  出会った花: ・ツルカノコソウ ・ウマノアシガタ  ・ヒメレンゲ ・コンロンソウ

            ・オオツリバナ ・ウスギヨウラク ・トリガタハンショウヅル


TOP 山行一覧 山歩き11