206 | (おくさんがいだけ) 1,810m |
H19年7月4日
7時55分〜17時05分 岐阜県 中津川市 晴れ時々曇り |
”林道歩きが長く 登山道は歩き難く 疲れた” | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
梅雨の中休みとなりそうで雨は降らない様子、何処かの山に行こうと思う。 飯田の風越山か奥三界岳か迷ったが、 標高が高い方が涼しいのではと奥三界岳とした。
「銅穴の滝」先から標高差約400mの急登が有るが、 この林道を利用すれば省略出来る。 林道歩きが長くなるがこの方が断然体力的には楽だ、 然し大半の方が登っている銅穴の滝からの道で登ってみたい。 雨で林道は落石の心配も有り銅穴の滝から登ろうと、 中央道中津川ICで下り19号を北上し坂下へ左折、 3号から411号に入り夕森公園に着いた。 公園内を行き突当りで三界山の道を左に見送り右に進む、 ここには「竜神の滝」の案内が有る。 キャンプ場を見て進み車止めゲートに来て右の駐車場に止めた、 車は他に無く登山者はいない? 7時55分ゲートの横を通り抜け舗装された林道を歩き始める、 川上川(かわうえがわ)がゴウゴウと騒がしく、 少し入ると堰堤が有り真っ白な水飛沫を上げていた。
左手に岩壁を流れ落ちる「忘鱗の滝」が有り、 龍が滝を登る時岩に鱗を取られ忘れて行ったの言い伝え。 林道は舗装され非常に状態は良い、 作業車が後から走って来るが川の流れの音が大きく気付か無い。
三回とも飛び退いた程でどの車も凄い勢いで走り去って行く、 作業の車もゆっくり走るべき。 林道脇に「野薔薇(のいばら)」が咲いているが他の花は見られ無い、 前方に橋と東屋が見えて来た。
この先カーブした所に指標が有り、8時20分舗装された林道と別れ左の山道に入る、 木の根が出ている道を急登~急降下し吊橋に来ると、定員1名と書かれていた。
踏み板も頼り無い木だし、濡れていて滑りそうなので慎重に渡る。
標高差約400mの急登が始まる、道はしっかり付いているが木の根が出ている所が多く滑リ易い、 登山道に梯子状の丸太が有り勾配は無いが濡れて丸く滑る、横に鎖が有り掴みながら渡った。 「あぜ滝」への分岐に来たが、余裕が有ったら帰りに行こうと寄らずに登って行く。
道はジグザグに付くが岩の所も有り歩き難い道をどんどん登って行くと汗が噴き出してきた。 風も無く湿気た林の中で休む気にもならない、木々が雨露で道に垂れ下がっていて払いながら進み、 大分登ったと思う頃少し道は歩き易くなり、立ったまま水を飲むがここ迄全く眺望は得られず風も無い。
尾根に上がり平坦な道になると、 太い切り株があちらこちらに見られた。 9時30分林道に飛び出した、 三界山登山口から伸びるこの夕森田立林道は地道だが状態は良い。
鬱蒼とした林から開放され、又いくらか風も吹き抜けるようになり気分良く林道を歩いて行くと、 前方に丸い形の良い山が見えてきた、夕森山(南夕森山)1,597mのようだ。 林道脇には優しい感じの「コアジサイ」が咲いていて、 「ヤマブキショウマ」も少ないが見られる。
コアジサイはずっと咲き続いて、右手に見える夕森山が大きくなってきた、 前方には谷間に長い滝が落ちているのが見え、あれが「昇龍の滝」の様子。
それにしても林道歩きが長く退屈、距離は2.5km程有りそうでやっと昇龍の滝下の橋に来た、 奥三界岳は上の木橋を渡って行くのだが支えの木が痛んできていた。
通り過ぎるとしっかりした橋とその先に作業小屋が見え、橋を渡った先に水場が有った、 10時25分橋の上で足を投げ出して休憩するが、大分疲れている。
橋を渡る手前が分岐となってV字形に戻る感じで左に曲がると、 道は崩れた岩がゴロゴロの状態。
滝は落差30mの4段瀑とされ、滝下の木の橋から滝の全景が見えていて見応え十分。 道は林道だったのだが草が茂って道が隠れている、 その先山側崩れ落ちて岩が積み重なった所に来た。
岩が落ちて来る恐れも有り素早く通り抜けると、 一部林道の名残のコンクリート舗装が残っている。
又も山側が大きく崩れている、 ここ迄何箇所も痛んでいては直す事を諦めざるを得ないのか! 作業小屋が見えてきて、戸は開いたままで中は荒れ使われて無かった。
直ぐ先に「奥三界山」の新しい立派な指標が立っている、 又も休憩するがかなり足が重く最初の急登を飛ばし過ぎたのかも。 ガレた急登少しで木の梯子に来た、 未だ乾いて無く濡れているので手で掴みながら登る。
その先背丈の有る笹が出て来て登山道に覆い被さり邪魔だ、 梅雨が付いているので衣服が濡れてきた。 急登を登って行くと一段と笹が煩くなり、余計に体力を消耗する。
傾斜が緩くなりほっと一息つくと、 足元に真っ赤な「深山時雨(ミヤマシグレ)」が見られた。 少し笹の背丈が低くなり周りが見渡せるようになると一面笹の山、 遠くは霞んで見え無いので先に進むが、傾斜が緩くなったと同時に足元が泥んこの道となる。 左山で降り気味に進みガイドブックの水場が近いと思っていると、 小さな谷に水が流れていた。
少し先にも水が流れている、おかしいと思い地形図と一緒に見直すと水場は大きな谷の所で、 今の所は普段涸沢の状態だが、雨後の為水が流れ出ていると思われる。 岩ゴロゴロの沢に出た、ここがガイドブックに有る水場で 登山道はこの谷を登って行く。 かなり登っても未だ沢水は流れていて、多分上部は普段涸沢になっているのだと思う、 今迄の笹が被っている道よりこの登りの方が歩き易い、風も通るので涼しく岩に腰掛け休憩した。
登山道は沢から離れ左に入って行くが、 未だ上の方迄沢の水が流れているのが見えている。 山道を登って行くと縞枯れ現象の様な林が見えて樹林帯に入った、 平坦になり足元は水が溜まっている所が多く歩き難い、 大丈夫かなと足を下ろすとズブズブと潜ってしまう。
太い桧が多い原生林の様子の中にコバイケイソウが咲いていた、 開けた所に来ると「高山植物を採らないで」の看板が立つが、周囲を見ても何も咲いて無い。
靴もパンツもドロドロになって進むと緑が鮮やかな小さな池に来た、 立札に「鏡池」となっている。 この先少しで展望櫓が見えてきて13時05分「奥三界岳」山頂に着いた、 当然誰もいない。
櫓の下に三等三角点「奥三階」と小さなベンチが有るが、 狭くてスペースの少ない山頂だ。 (点の記にルビが打たれて無いので読みが分から無いが 「おくさんがい」か?) 尚地元ではこの山を「奥三界岳」で無く、「奥山界山(おくさんがいさん)」と呼んでいる、 展望櫓が殆ど占拠している感じで、櫓に登りやれやれとベンチに腰掛ける。
疲れた登山口から5時間10分も掛かり脚力の無さが情け無い、 眺望は御嶽山だと思われる山が北に見えているが裾野だけ、その左は小秀山の様だ。
ここは風も有って涼しい、 昼食を取ると眠くなったが時間的に余裕は無く13時45分下山開始。 悪路に悩まされながら樹林帯を抜けると、左手に中央アルプスが見えている、 降りは特に滑って転ば無い様注意しながら進み、林道終点の小屋に降りほっとした。
いくら若いと言っても当方はここから山頂迄2時間40分掛かった、 1時間では無理だろうと思い、 「登山道が悪いので時間が掛りますよ気を付けて」と言って別れた。 時計はザックの中に有るので現在時間は分から無いが3時頃だと思う、 暗くなり足元が判り難くなるのではと心配する。 道は明瞭に付き迷う事は無さそうだが、 足元が良く見え無い降りは転倒の恐れが有るので! 長い夕森田立林道を進み山道の標高差400mを急降下、 少し暗くなり見難くなるが順調に降りる。 又汗びっしょりになりながらアゼ滝分岐に来たが寄らず通過。 吊橋を渡って林道歩きとなり道は殆ど舗装で足の裏が痛いが休まず歩き、 林道脇の谷水で顔や手の汗を拭き17時05分車に戻った。 最初の急登で飛ばし過ぎた為か山頂迄厳しい登りだった、笹が煩く又上部はドロドロで 普通に歩ける所は少ない、年1回は笹刈がされる様で梅雨の時期で無ければ違う印象かも。 *別の時に撮った「竜神の滝」「あぜ滝」「一ツ滝」を含む ⇒「夕森公園の滝」
出会った花: ・ノイバラ ・ニガナ ・コアジサイ ・ヤマブキショウマ
・コバイケイソウ | ・ミヤマシグレ |