「ヒメコザクラ」
岩手県 早池峰山登山道にて (2007.6.14)
河原坊の登山口から岩の多い道を登ると、キンバイソウやチングルマが群生の中ポツリ
ポツリと見られ、
岩場の中の草付きの狭い所に咲いている小花だが、パッチリし真中の黄色がアクセントとなり可愛い花だ。
早池峰山特有の固有種で蛇紋岩地に自生、6月〜7月花茎の先に1〜4個の白色の花を散形に付ける。
(散形に付けるとは⇒花序軸の頂端にほぼ同じ長さの花柄を持つ多数の花を放射状に付ける事)
花茎の高さ5〜10cmで直立し、萼は長さ4~6mmの筒状鐘形で5深裂し狭卵形で、花は大きさ約
1cm花冠は五深裂しサクラソウの中で唯一平開し、裂片の先は浅く欠刻状に裂け喉部は黄色、雄蕊
5個の糸状花柱が1個。
葉は根生で数枚付き長さ1〜3.5cmの広卵形〜卵円形で縁に尖った歯牙が有り、基部急に狭くなり
葉柄に続き縁に粗い鋸歯、若葉時は葉裏に白い粉が付着している。
本種は点在するよう生え群落は作らず、近縁の白花を付けるヒナザクラや紅紫色の花を付けるミチノク
コザクラと分布的に住み分け一緒に生育はしない。
ヒナザクラは花弁の裂けが深く10枚に見えるが、本種は5枚の裂片の裂けが浅くて三角状の切れ込み。
山歩き記録
⇒早池峰山 | |