「オタカラコウ」
岐阜県白川村 白山平瀬道にて (2009.8.5)
大倉山避難小屋を過ぎカンクラ雪渓が見える辺りから花が多くなってきて、特に葉が
大きなオタカラコウが目立っていた。
本州福島県以南及び四国・九州の山地〜亜高山の湿った草地に自生し、7〜10月頃
黄色の花を付ける。
花は茎先で枝を分け総状に付け下から上に開花して行き、大きさ約4cmの花弁は
舌状花5〜9枚で中の筒状花20個程、総苞は長さ1cm程の筒状鐘形。
茎の高さ1〜2mで根生葉は長い柄が有り数枚付き、腎心形の大きさ30~60cmと
大型で先端小さく尖り縁は鋸歯状、茎葉は小型で3枚程付き無柄で基部鞘となり茎を
抱き、上部の葉は次第に消滅し、緑色の苞葉状となり茎を抱く。
メタカラコウは舌状花が1~3枚程しか付かないが、本花は舌状花5〜9枚の為花の
賑やかさが明らかに違い区別出来る。
花の名前の「タカラコウ(宝香)」は防虫剤や香料にする熱帯雨林の竜脳木から採る
「竜脳香(りゅうのうこう)」を言い、本種の根や茎の香りが似て、草姿が近縁種
メタカラコウより大きく又は花弁が多く「雄」で、草姿が小さい又は花弁が少ない方を
「雌」とし「オタカラコウ」「メタカラコウ」と付いた。
山歩き記録
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