201
平家岳
(へいけだけ)
1,442m
H19年5月25日
8時20分〜15時30分
福井県 大野市
晴れ
 "山の奥の奥だが
  道はしっかり付き
   登り易い山”
 暑そうな日となるが北に行けば涼しいかと、 九頭竜ダム奥の「平家岳」に登る事にした。

 東海北陸自動車道を御嵩インターで入り、 白鳥インターで出てそのまま中部縦貫道を走って行く。

広場となっていて登山口の指標が立つ
平坦な平家岳登山口
 ダム湖が近くなると、ドライブイン九頭竜を見て箱ヶ瀬トンネルを潜る。

 トンネルを出て直ぐ左折し箱ヶ瀬橋を渡り右折、 230号をダム湖沿いに進むと大きな面谷橋(おもだにばし)に来た。

 橋を渡り左折し面谷川沿いに林道を南下して行くと、 道は左折と同時に地道と変わる。

 かなり凹凸が有りゆっくり走って行くが、 普通車でも走行に問題無い道。

 暫く入ると鉱山の名残か人工的に高く積まれた山が見られ、 その先対岸に石組みの鉱山跡と思われる所を過ぎた。

 左手に規模の大きなお墓を見て進む、 然し余りに山奥で生活は厳しかった事と推測する。

 右に回り込むと広場となっていて、先に平家岳登山口の案内が有る所に着いた、 ここは広く駐車し8時20分歩き始める、 今日は暑い日でバテないかが心配。
暫くりんどうを進むが直ぐ轍が酷くなる 雉筵
最初は林道を行く 道の両側に一杯咲いていたキジムシロ

 林道を行くが直ぐ轍が酷く車は入れそうに無い状態となり、 道の両側には黄色い花が一杯咲いている、枝分かれの状態と葉からキジムシロで、これだけ多く咲いているのは初めて見たが結構美しい。

 水の無い狭い沢に来たが橋は無く一旦下り上がり、 新緑が美しい登山道を行くが最初から急だ、草叢にシャガが咲き花弁が丸くヒメシャガだと思われる。
沢に下りて石を飛びわたる 姫射干
沢を渡ると新緑の尾根道 ヒメシャガ

 写真を撮っていると金沢からと言われる単独の男性が追い抜いて行かれた、道は急だが登り易い道で助かる、然し今日は暑い!緩やかになった所で早速水を飲む。

 ここからは開けて、これから登るコブが見えているがまだまだ遠くて高い。
なだらかになるのは中間点辺り かなりの幹回り
急登を過ぎると登る最初のコブが見える 巨木の桧

 ウスギヨウラクが咲き始めている中、再び急登となると妻は遅れ気味となり体調が悪そうで又も水を飲む、桧の大木を見ながら何度も休みを取りながら登って行く。
雪笹 稚児百合
ユキザサ チゴユリ

 ユキザサやチゴユリの花が見られると、 なだらかになり「日ノ谷コース」合流地点に上がった。

 単独の若い男性が登って来た、手ぶらで衣服から鉄塔メンテナンスの方だと思う。
緑は美しいが急登が続く 紫八染
新緑の林の中を進む ムラサキヤシオ

 新緑の中降り気味に進むとムラサキヤシオが咲き、 その先緩やかに登ると樹林帯から抜け出した。
大きく広がり気持ちが良い
伐採されて眺望が広がる、奥は荒島岳のようだ

 鉄塔を作る為伐採した様で眺望が広がり、一番奥の山は「荒島岳(あらしまだけ)」か?

 ジグザグに付けられた登山道を、日差しを浴びながら送電鉄塔目指して登って行く。
日があたり暑い かなり上に送電鉄塔が見えている
ジグザグに急斜面を登る 次の目標は送電鉄塔

 又樹林帯に入り日蔭となり一息付くと再び伐採した斜面となり、色鮮やかなシャクナゲが咲いていた。
本石楠花 春竜胆
ホンシャクナゲ ハルリンドウ

 シャクナゲの木は次々に有るが花の数は少ない、この辺りからハルリンドウが見られ、ここのリンドウは青色がきつく無く、優しい色をしている。

 大きな「白山2,702m」も見えているが、霞んでいて写真とは成ら無かった。
かなりの大木の森だったようだ
伐採された大木が残っている

 振り返ると伐採された大木がオブジェの様に、 何本も見られる風景が広がっていて面白い。

 30番送電鉄塔に着いた、先には今日初めて平家岳が立派な姿で見えていて、ベンチ代わりだと思う角材が1本置かれ腰掛けて休んだ、地形図ではこの先は余り厳しい登りは無さそう。
登り始めてから初めて見える タムシバは今が盛り
30鉄塔から初めて平家岳が見える 次のピークへの山肌にはタムシバ

 単独の男性が登って来たが送電鉄塔のメンテナンスの人でこの山が一番大変だと言われ、一旦大きく降り登り返した美濃平家近くの作業小屋迄行かれるとの事、きつい仕事だご苦労様。

 先にコブが見え、その斜面に真っ白なタムシバが咲いて綺麗だが未だ遠い。
まだまだ遠い
左の尾根を行き右に降り山頂へ

 コブは左山でトラバースする様に道は付き、回り込むとこの先のルートが見え、平家岳左の「井岸山(いぎしやま)」に細尾根を登り、右に降って平家岳山頂へ進むのが見えた。

 細尾根の所に男性が休んでいるのが見えていて、 帰りの登り返しを心配しながら大きく降って行く。
谷間の新緑は一段と美しい

 細尾根に来ると風が有って涼しいので休まれている様だ、 谷間は新緑が美しい。

 少しで分岐に来た、指標は無いが左が美濃平家で右が平家岳だ、 仕事の男性は左に降りて行かれた。
分岐に指標は無い 匂辛夷
美濃平家の分岐、平家岳は右へ タムシバ

 右に進むと細尾根の登りとなった、太い木が混じっている日蔭だが疲れが有り苦しい。
細尾根だが大木の森 余りはっきりしない美濃平家
山頂手前の井岸山への登り 井岸山から美濃平家

 井岸山と呼ばれるコブに登り切ると、 左に美濃平家が見えているが小さなコブで見映えはし無い山。

 笹の間を進むと右側に本峰への真直ぐの道が見えて来て、 見るからにきつそうだ。
平家岳は樹木が無い
井岸山から平家岳山頂への登り

 登山口で会った3人連れが暗部をこちらに向かっている、笹の間を急降下し擦れ違い登りに入った、今度は金沢からの単独男性が降りてきた、これで山頂は誰も居ないと思われる。

 かなり妻が辛そうで遅れるが、 見た目程厳しく無く登り切り山頂部を奥に進んで行く。
かなり急な登り 山頂らしい
振返ると妻が遅れている 突き出たピークの平家岳山頂

 西の端が山頂で11時50分に着いた、 二等三角点「平家岳」と山名板が一枚のさっぱりとした山頂。
眺望はぐるり得られる
二等三角点「平家岳(へいけだけ)」 写真に出ていないが白山が見えている

 歩いて来た方向以外は切り立っていて眺望に恵まれた山頂だが、 白山を始め霞んでいるのが惜しい。

 遅れて妻が到着、直ぐ座り込むのでシートを出してザックを枕に暫く休ませた、立っていると風が当るが座ると無く暑い、妻も暑くて寝てられ無く起き涼しい所迄戻る事にする。

 山頂部の入り口近く迄戻ると、風が吹き抜けて涼しいのでここで昼食とした。
かなりのアップダウンの有るコースだと分かる
このピークを登り返さねばならない いよいよ登りに掛る

 12時40分下山開始、 大きく降った31送電鉄塔のコブが見えていて登り返しが辛そう。

 急降下し井岸山に登り返し、 降ると美濃平家分岐にイワカガミの花が日陰に咲いていて写真を撮る。
細い尾根で風が吹きぬける
イワカガミ 細尾根の先で妻が休んでいる

 細尾根に妻が腰掛けて休んでいる、眺望も良く風も通り休憩し登り返しに備えているとの事、一歩一歩登って行くが休まず登り返す事が出来、今登って来た平家岳が美しく見えていた。
立派な山だ
どっしりした山容の平家岳

 この先大きな登りは無く気が楽だ、伐採され日陰が無い所も登り程暑く無いが早く木陰に入りたい。

 オブジェの木を見て林に入り、 次の伐採箇所は距離は無く霞んでいる白山を見ながら再度林に入る。
見晴しは良いのだが深い森も捨てがたい
伐採されて日当たりの良い道を下る オブジェとなっている木

 日ノ谷分岐に戻るが残り水が少ない、 その後は休み無しで降り水も少し残し15時30分車に戻った。

 登山道は登り易く、眺望にも恵まれていて良い山だと思う。

 今日は暑かったので苦労したが、 気候が良く眺望の良い日に登れば楽しい山歩きが出来るお勧めの山。



本図は国土地理院地図閲覧サービスを利用して作成
  出会った花:
         ・キジムシロ ・ヒメシャガ ・ウスギヨウラク ・チゴユリ ・ムラサキヤシオ

         ・ツクバネソウ ・ホンシャクナゲ ・ハルリンドウ ・タムシバ ・イワカガミ

         ・ミツバノバイカオウレン ・ユキザサ


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