「フシグロセンノウ」
長野県 木曽見台登山道にて (2001.9.16)
折角だからと木曽古道入口から歩き始めると、この時期歩かれて無い様で蜘蛛の巣が多い、
1000年の歴史が有る古道との事だが特に遺構は無く、茸が一杯見られるが普通の山道。
途中から草ぼうぼうで車道に逃げ、眺望の良いキビヲ峠に上がると木曽駒ケ岳の登山口で、
良く踏まれた歩き易い道を行くと、アキノキリンソウが多い中に赤色の濃い花が咲いていた。
本州・九州・四国の山地林下に自生、茎先の枝に朱赤色の花を平開して疎らに数個付ける。
花は大きさ5cm程の5弁花で、花弁は倒卵形で先は丸く中央に溝が有り、基部に花と同じ
色の小鱗片が2個ずつ付き、雄蕊10個は5個ずつ2列の葯は紫色で、萼は無毛2.5~
3cmの長円筒状で先が5裂。
茎は直立し高さ40〜90cm節は太く紫黒色を帯び、葉は対生し卵形又は長楕円状披針形
で長さ4〜15cm、先は尖り脈上と縁に毛が有る。
花の名前は節が黒く京都嵯峨の仙翁寺(今は廃寺)に植栽、中国産の花弁の先3~4裂した
5弁花の「仙翁花(せんのうげ・せんおうげ)」に似て、節が黒っぽく「節黒仙翁」と付く。
(仙翁花は花弁の先が切れ込みつくつくと尖っているので、本種に余り似て無いと思う)
追:センノウ属とナンバンハコベ属は、ナデシコ科マンテマ属に変更された様です。
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