「タンナサワフタギ」
岐阜県揖斐川町 三周ヶ岳登山道にて (2009.6.15)
夜叉ヶ池は自然林の中を行く登山道で紅葉や新緑が楽しめ、緑を纏う夜叉壁が見えると咲いていた。
本州関東地方以西及び四国・九州の山地に自生の落葉低木で、6月頃本年枝の先に円錐花序を出し
白い花を枝を隠すくらい多数付ける。
花は5深裂の裂片は反り返った大きさ径6~7mmの合弁花で、萼は目立たず雌蕊1個の曲がった
長い雄蕊多数。
木の高さ3〜5m、葉は単葉で互生し長さ5〜9cm、広倒卵形か倒卵形で先は急に尾状に鋭く尖り
縁に荒い鋸歯が有り、葉の表面は濃緑色で裏面は淡緑白色をし両面共に散毛が付く。
果実は核果で薄緑色の歪んだ卵形の約6mm、藍黒色に熟すが酸っぱく苦いとされ食用に適さ無い。
木の名前耽羅(タンナ)は済州島の古名で、朝鮮に多く見られる樹木で木の名前に「タンナ」と付いた。
耽羅はタンラと読み朝鮮の発音はタンナと聞こえ、漢字はそのまま使用し読みを「タンナ」とし、
沢蓋木は沢沿いに多く生育、花の時期葉も茂り花もびっしり付け沢に蓋をした様になり「沢蓋木」。
似る「サワフタギ」は若枝に曲毛が有り果実がコバルト色で、本種は若枝に毛が無く果実は藍黒色。
山歩き記録
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