「サワフタギ」
「ルリミノウシゴロシ・ニシゴリ」
長野県茅野市蓼科高原にて(2005.6.23)
この時期の山は白花が多い、サワフタギは花を密に付け雄蕊が数多く白い綿を被った様子となる、
同属のタンナサワフタギやクロミノニシゴリと花が似て見分け難いが、本種は葉先が丸い感じで
先端は短鋭頭。
北海道・本州・四国・九州の山野の湿り気の多い所に自生、5〜6月頃枝先に白色の花を付ける。
花は本年枝の先に長さ3〜6cmの円錐花序を出し、大きさ7〜8mm5深裂の合弁花を密に付け、
長い雄蕊多数で雌蕊1個、果実は長さ6〜7mmの歪んだ卵形で藍色(瑠璃色)に熟すが、食べら
れ無くは無いと言う程度。
木の高さ4〜6mと高くなり樹皮は灰褐色で浅く縦に裂け、葉は互生し長さ4〜8cmの倒卵形~
楕円形で、最も幅が広いのは中程より先端部に近い部分で、先が短く尖り葉表に疎毛が付き裏は
葉脈上に毛と縁に細鋸歯が有る。
花の名前「沢蓋木」は沢沿いに見られ、花の時期は葉も茂り花もびっしり付け沢に蓋をした様に
なるので「沢蓋木」と付き、「瑠璃実の牛殺し」は実が瑠璃色で牛の鼻輪を作るくらい木が硬く、
牛の頭を叩くと死んでしまうという事から牛殺し。
「錦織木」はニシッコリとも云い、灰汁を主として「紫根染(しこんぞめ)」に使用され付いた。
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