「サラサドウダン」
岐阜県 能郷白山にて (2001.6.3)
能郷谷登山口から登ると直ぐ沢を石で渡り、その後は急な斜面を短いジグザグで真っ直ぐ上がり、
林道を横切り今度は尾根筋の急な登りが続くと、先端部が赤いドウダンツツジの花が咲いていた。
その後もほぼ一直線の急登が続き、「前山」近くに突然左側に美しい「能郷白山」
が見え感激。
北海道及び本州の深山に自生の落葉低木で、6〜7月頃枝先に帯白色又は
帯淡黄色で紅色の筋が入り先端は淡紅色を帯びた花を付ける。
花は鐘形長さ1〜1.5cmを総状に多数吊り下げ、花冠5浅裂し裂片は丸く、
先端は淡紅色~紅色を帯び花軸に淡褐色の軟毛や開出毛が見られ、雄蕊10個
の花糸は短く毛が有り雌蕊1個蕚は深く5裂。
木の高さ4〜5mで輪生状に分枝し枝は灰色で滑らかで、葉は枝先に輪生状に
集って付き楕円形〜倒卵形の長さ3〜6cm、両端は尖り縁に細鋸歯が有り裏面
主脈に赤褐色の毛が見られる。
木の名前「サラサ」は更紗染めの模様に花の姿が似て、「ドウダン」は枝分枝の
形が結び灯台=昔の灯明台で三本の支柱を組み真ん中で結び上下を開き安定
させ頭部に油の皿を載せる物」に似て付き、発音のトウダイが転じ「ドウダン」。
他に赤い花を付けるドウダンで、関東地方~南に自生「ベニドウダン」と、関東
地方~近畿地方に濃赤色の花を付ける「チチブドウダン」や、東北地方南部~
中部地方北部に自生で花に濃赤色の筋が入る「ベニサラサドウダン」が有る。
山歩き記録
⇒能郷白山 | |