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能郷白山
(のうごうはくさん)
1,617m
H13年6月3日
7時30分〜14時50分
岐阜県根尾村
晴れ
 ”流石に
美濃の盟主は
 素晴らしい”
 息子と一緒に美濃の盟主と言われている、「能郷白山」に行く事にした。

 5時30分家を出て、関の町を抜け418号を武芸川町から美山町を通り根尾に入り、「薄墨公園」の入り口を左に見て、157号を大野方面に向かった。
更紗灯台躑躅
サラサドウダン
 能郷集落に入ると小さな「白山登山口」案内が有り、 白山だけで能郷は付いて無い。

 山間の幅広い舗装された林道を走るが、 所々急に低くなり谷の水が流れていてスピードは出せ無いが道は良い。

 7時15分左手に大きな駐車場が見られ、 15台程止まっている所に着いた。

 空きスペース無く戻り手前道路脇に止めると、 丁度駐車場から15人程の団体が登り始めていた。

 7時30分歩き始め林道を少し進むと、 登山口の案内が有り左に沢を石伝いに渡る。

 直ぐ尾根に上がり雑木林の中急登の道となり、 初めからきつい登りが続く山も珍しい。

 8時10分林道に出て車が1台有りここ迄入れる様子、林道を横切ると尾根伝いの急登となる。

舞鶴草
マイズルソウ
 暑くなってきて倒木に腰掛け休んでいると、 夫婦連れが登ってきて先に行かれた。

 続いて単独行の女性が登って行ったが、流石に美濃の盟主は登山者が多い。

 サラサドウダンの花が見られ小さなマイヅルソウや、 マイヅル草に花が似るユキザサが咲いている。

 開けた所に出ると登って来た方面の山波みが見える様になるが、風は無く暑い!水を何度も飲んで汗びっしょりだ。

 それにハエやブヨが寄って来て煩い、 蚊取り線香を腰にぶら下げると殆ど寄ら無くなった。

 ただ風向きによっては、 線香の煙を吸いながらの登りとなり余計苦しい時が有る。

 前方に「前山1,491m」が見えてきて、 急な斜面を登山口で見た団体が登っていた。
大葉雪笹 雪笹
オオバユキザサ ユキザサ

 その下に抜いて行った夫婦と単独行の女性が見え、単独女性は華奢だが良いペースで登っている。

 9時30分林の中の急登を登り切ると、 前山の左をトラバースする道になりやっと緩やかになった。
前山付近からの美しい能郷白山
美しい「能郷白山」

 突然左前方に大きな山塊が見え、 左に鋭角な山とその右になだらかな横に長い山で美しい!

 神社らしい建物が見え横に長い山が「能郷白山」だ、残雪と笹の緑が映え素晴らしく信仰の対象になるのも頷け、それに今迄全く見えず突然現れるのも憎い自然の演出だ。
山頂付近の「片栗」
カタクリ

 ブナの木が目立つ道を下降し始めた、 帰りの登り返しを考えると"余り降るな"と呟き乍緩やかに降る。

 少しずつ本峰が近くなってきて、 神社付近に大勢の人が見える様になった。
白い可憐な「山荷葉」 残雪の直ぐ横に「座禅草」
サンカヨウ ザゼンソウ

 10時鞍部を過ぎいよいよ最後の急登に掛るが、 疲れてなかなか登れ無い。

白山神社から「前山」
前山
 頂上近くになるとカタクリの群落が見られ、 近くに可憐な花が風に揺れている。

 大きな緑の葉にちょこんと、サンカヨウの白い小さな花も咲いていた。

 残雪の横を登ると分岐に来たが標識は無い、 雪の上を左に南西の神社に向かう。

 なだらかな山頂部の道で乗鞍岳から御嶽山、 登ってきた前山・能郷谷を見ながら気持ち良く歩いて行く。

 11時05分大勢の人が休んでいる熊野権現社に着いた、先の団体を始めとして、20〜30人位が居るので賑やか!

 周囲は笹原の為眺望は非常に良いが、残念ながら霞んでいるのが惜しい。

 昼食を食べゆっくりするが、 地形図を見直すとここは山頂では無い様だ。

 先程通過した分岐の所を北に少し入った所に、 黒い三角点マークと能郷白山の印字が有る。
延々と続く山波(白山神社付近にて)
山波

 11時45分山頂を踏む為に来た道を戻って行く。

山頂から「白山」
山頂より白山
 雪の残っている手前の斜面に「ザゼンソウ」が咲き始め、 「コバイケイソウ」は葉だけだ。

 分岐に戻り左(北)に少しで潅木と笹に囲まれた小さな広場の山頂に着いた、 潅木越しに「白山」が見えている。

 その先の奥に入って行くと開けて、雄大な景観が広がっていた。

 左直ぐに大きな「白山」、 ここからの白山は別山に隠れることも無く右に従えている様で素晴らしい。

 その右微かに北アルプスの山々、 そして乗鞍岳・御嶽山と見え最高のビューポイントとなっている。

 今日は霞んでいるので、空気の澄んでいる時に是非再訪したいと思う。

 この場所は地形図では、 温見峠から登るとそのまま到達する所に有る様だ。

山頂奥から「白山」
山頂奥より「白山」、右「別山」
 12時10分下山開始し、一気に降り登り返しに入る。

 緩やかな登りだが疲れていてきつい、 登って来る人に会いながら前山に戻り急な降りに入った。

 嫌になる位これが続くが、 膝は大丈夫の様だが右足首が少し痛い。

 14時やっと林道に戻る、もう水が少なくなってきた。

 急坂を降るのが嫌になった為、林道を戻る事にする。

 林道脇に「タニウツギ」が満開だが、 然しこの道が長く然も日陰が無く暑い!

 急だが距離は随分短くあのまま登山道を降った方が良かった。
山躑躅 宝鐸草
ムラサキヤシオツツジ ホウチャクソウ
片栗 谷空木
カタクリ タニウツギ

 大変疲れて14時50分車に戻る。

 「うすずみ温泉」に入るも、 日焼けのせいか体が火照りゆっくり湯に浸かれず出て来た。

 この山は前山トラバース道から見た、「能郷白山」の美しさは低山では得られない景観だ、山頂の眺望も素晴らしく美濃の盟主と称えられるのも頷ける。

 ただ脚力の無い私には厳しい、 温見峠から登れば楽のようだが美しい能郷白山の姿が見られ無い。



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本図は国土地理院地図閲覧サービスを利用して作成
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 確認出来た山: ・蕎麦粒山 ・伊吹山 ・御嶽山 ・乗鞍岳 ・白山

 出会った花: ・サラサドウダン ・オオバキスミレ ・マイズルソウ  ・ユキザサ ・チゴユリ
          ・オオバユキザサ ・ホウチャクソウ ・コブシ ・アカヤシオツツジ 
          ・カタクリ ・ザゼンソウ ・サンカヨウ ・タニウツギ


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