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兀 岳
(はげだけ)
1,636m
H18年6月10日
9時10分〜13時30分
長野県 清内路村
曇り時々晴れ
”山頂の眺望良いが
  虫が一杯
 はやばやと退散”
 先回の横山岳の疲れが残っているが、 妻は久し振りの山歩きのチャンスなので軽い所に行く事にする。

トイレと案内板が有る
登山口とした旧大平街道入り口
 昨年9月に南木曾の「夏焼山」で出会った人に、 向かいの「兀岳」は笹は刈られて余り気にならなかったと聞いていた。

 登山口の大平峠(おおだいらとうげ)から、 標高差300m程度で少し物足り無い。

 木曽見茶屋下の旧大平街道から入って、大平峠迄歩き登る事にする。

 中央道中津川インターで降り、19号を妻籠へ右折し256号に入った。

 妻籠宿を過ぎ「木地師の里」の先で8号に左折し大平峠に向かう、 道はくねくねと曲がりかなり高度を上げて行く。

 右手に山頂は見え無いが兀岳の手前のピークが見えて来ると、 大きく左にカーブする所に旧大平街道の看板とトイレが有った。

 手前左側に駐車場が有るが、 今日は改修工事中で2台程度しか止められ無くない。

 右手街道入り口に名古屋№が1台止まり横に駐車、「木曽見茶屋」は直ぐ上で車なら5分と掛ら無い。
湿気ているがしっかりした道 入って直ぐにある謂れの掛れた案内
木曽峠に登って行く 大平街道の歴史

 9時10分街道らしい趣の有る道に入ると看板に、 「昔をしのぶ旧大平街道」の歴史が書かれていた。
木が大きく深い森となっている
深い森の中を歩いて行く

 太い木が混じる森は深く如何にも昔の街道らしいが、 一部土止め階段とされているのが惜しいと思う。
道路中央に有る 蝮草
少し入ると東屋が有る マムシグサ

 少しで東屋が見えてきたが入って直ぐの所、 折角の雰囲気を害す物は出来るだけ作ら無い方が良い。

 太い木には説明標柱が立ち読みながら歩いて行く、 足元は湿気ているが深い森には癒される。
かなり太いサワラ等の大木がある 左に急登する迂回路
太い木も多く有る 谷沿いは通行禁止左に迂回路

 花は小さなクルマムグラの白花が目立つ程度、 正面通行止めの柵が有り左へ迂回路の案内が有った。
谷から随分上がる迂回路
迂回路から谷に架かる橋を見下ろす

 急な登りの迂回路で上がると急降下し橋に来て、 谷沿いを見ると崩れているが通れ無い事は無さそう。

 旧街道として整備された場所なので、安全を考え迂回路を作った様だ。
古のムードがある道だ
古道の感じが伝わってくる道
是非秋に歩いて見たいと思わせる森
秋の紅葉も素晴らしそうだ

 太い木が次~次に出て来て雰囲気が良い、 もう少し乾燥しておれば良いのだが6月では止むを得ない。
木曽峠手前はぬかるんだ登り 一般にはここが兀岳登山口
かなり湿気た道を登る 木曽峠には兀岳登山口の指標

 一段と湿気た階段状の道を登り9時45分大平峠に着いた、 兀岳登山口の案内と近くにトイレが有る。

 道路の向かいには東屋と水場、それに夏焼山の登山口が見えていた。
少しの間ぬかるんだ道 その後はほぼ尾根通し
指標が有り右のどろどろの道を登る 尾根に上がると笹の切り開きの道

 右に山に入ると少し水が流れて泥の中に足を入れ無い様、道の端を登って行くと直ぐ笹が幅広く刈られた尾根に上がり、歩き易い道に変わる。
緑雪笹は葉が虫に食われたものが多い 一葉蘭
ミドリユキザサ イチヨウラン

 ミドリユキザサが目立つが葉が痛んでいる、 シロバナのオオバユキザサは葉も綺麗なのだが?

 妻が黄色い花が有ると言う、 5月に南沢山で見た「イチヨウラン」でこの地方に多く生育するのか!
この辺りも紅葉時良さそうだ
軽く降る所

 清内路分岐迄登りだと思っていたが降り始めた、 地形図を出すと1,453mPの先軽い降りが有る。
大葉雪笹 すこし急だが距離は無い
オオバユキザサ 清内路分岐手前の登り

 急な登りになり切り開きは狭くなったが、 未だ歩き易い道を行くと10時25分清内路分岐に着いた。
小さな広場となっている、眺望は無い 笹は深いと言うほどではないがやはり煩い
清内路分岐には指標が有る ここから笹が深くなる

 ガイドブックはここが要注意となっているが、 指標が有り叉清内路方面は笹が覆い被さっている。

 ここからかなり降って行く、 笹が少し邪魔だが道はしっかり付いているので探す事は無い。
ここまでずっと眺望は無い 道は明瞭で迷う事は無い
チラッと兀岳山頂が見えた 笹を避けながら登る

 登りに掛ると前方に山頂が見え高くは無い、御夫婦と思われる二人が降りて来られ「結構薮っぽい道ですね」と言われ、やはり車を止めた所に有った名古屋ナンバーの方だった。
南沢山から恵那山が見える
やっと右側が開け恵那山が見えた

 右に恵那山を見ながら相変わらず笹を振り払いながら登って行くと、 山頂への主尾根に上がる。
一部だけ桧の植林がされている 奥に長い山頂部の手前にある三角点
右側に桧林が出て来ると山頂は近い 兀岳三等三角点「大平峠」

 右側桧林の際を進むと、11時05分「兀岳」山頂に着いた。
幾つもベンチはある カメラをオンすると虫がレンズに近付くので撮り難い
ベンチの有る山頂 山頂から恵那山

 奥に長い山頂は埋まった三等三角点「大平峠(おおひらとうげ)」が有り、 ベンチが幾つも見られる。
  (大平峠の地名の読みは「おおだいらとうげ」だが、 点の記は「おおひらとうげ」とルビ)
目の前に有る立派な摺古木山から安平路山
山頂から摺古木山

 直ぐ目の前に摺古木山その左に南木曽岳が見えている、 ここからの南木曽岳は形が良く無い。

 御嶽山はと目を凝らすと微かに見え、 丁度山の谷間で位置的に良いのだが今日の天気では駄目だった。
下山途中に見えた笠置山
笠置山

 反対の恵那山方面も大きく開け、 遠く霞んでいる山は南アルプスの様だが一部だけしか見え無い。

 虫が一杯寄って来るので蚊取り線香を点けたが効き目は無く、 ゆっくり出来る状況にならず11時20分早々に降り始めると、遠くに笠置山が見えていた。
清内路へは殆ど歩かれていない様だ 幅広い路で下りも楽だ
清内路方面は笹が深い 木曽峠に向かって降って行く

 11時50分清内路分岐12時20分大平峠に戻り、東屋で昼食とする。

 ここは虫が殆ど居ない、 風も少し有り涼しくてゆっくりしていると汗が引き少し寒いくらい。
この東屋で昼食、直ぐ横に水場が有る 小蕙蘭
大平峠の東屋 コケイラン

 12時55分大平峠を出て朝登って来た旧街道を降って行くと、妻が変わった花が有ると言う、少し茶が掛かった黄色の小さな花が付き「コケイラン」だ、登って行った時は気付か無かった。
新緑や紅葉は夕日が美しい
帰りは一段と新緑が美しい

 光の加減で一段と美しくなった森の新緑を楽しみながら降って行く。

 13時30分車に戻る、 名古屋ナンバーの車は無く「夏焼山」に行くと言われたがもう帰られたのか?
木曽五木の説明 蓮華躑躅
太い木には説明書き 県民の森に咲くレンゲツツジ

  ⇒「新緑拡大写真」

 木曽峠(大平峠)から山頂へは笹の切り開きの単調な登りで、眺望も殆ど得られ無いが旧大平街道は古道の雰囲気が残り、自然林で紅葉時がお勧め。

 山頂の眺望は良いと思われ、秋の空気の澄んだ時に紅葉と眺望を楽しむと良い山だと思う。



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本図は国土地理院地図閲覧サービスを利用して作成
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  確認出来た山: ・恵那山 ・笠置山 ・摺古木山

  出会った花:  ・マムシグサ ・エンレイソウ  ・ミドリユキザサ ・オオバユキザサ

            ・コケイラン ・イチヨウラン


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