64
荒島岳
(あらしまだけ)
1,524m
H14年5月6日
8時40分〜16時30分
福井県大野市
晴れ
”見事なブナ林と
 白山の眺望は
  見応え有り”
 先週の「小津権現山」に何とか登れた為、 もう少し厳しそうな百名山「荒島岳」に行く事にした。

経ヶ岳・・・リフト終点にて
 6時10分家を出て東海北陸自動車道関ICで入り、 白鳥ICで下り中部縦貫道に進み油坂トンネルを抜ける。

 白鳥の町に入らなくて抜けられ時間が短縮出来、 九頭竜湖沿いに快適な道を走られた。

 勝原スキー場に着くと既に20台程駐車し、 トイレと案内板の立つ所から8時40分登り始める。

 広いゲレンデの左を真っ直ぐ行く、 最初から厳しい登りで夏は日差しに苦しみそうだ。

 リフト終点に来て右に山肌を切り開いた、 長いリフトの方のスキー場コースに向う。

 石がゴロゴロして歩き難くなってきたら下りてきた女性に会う、 何時に登ったのだろうか?

 日陰が無く汗を掻いてリフト終点に来た、振り向けばピラミッド形の山が見え経ヶ岳だと思う、未踏で登りたくなる格好良い容姿だ、眼下には大野や勝山の町と田園が広がっている。

 林に入って行くと、一昨日の雨のせいか登山道は泥濘で登り難い。
ブナ林 ブナ林

 再度急な登りとなるがブナの大木の林となり、 ひんやりして気持ちが良いし道の泥濘は無くなった。

 見上げるとかなり高い場所の新緑が、 葉を通し光が入っている様子は美しい。
ショウジョウバカマ ウスギヨウラク
エンレイソウ ミヤマシキミ

 新しい土止め階段の道が出てきて、 一段一段の高低差が大きく筋力を使う登りとなった。

 イワウチワの葉が一杯有るが花は終わっている、 ミヤマカタバミの白花が見られ上品な花。
丸い花弁の ミヤマカタバミ 細長い花弁の ミヤマカタバミ

 少し降り小さな湿地帯に来ると、 ここからは土止めの階段が延々と続いている。

経ヶ岳がまるっと見えた
 下山者に時々会うようになると、 20人くらいの団体が降りてきた。

 先頭と最後尾男性だが残りは中年の女性で、 お喋りをしながらでかなり賑やか。

 樹間に残雪が美しい「白山」が見られる様になる、 下山者の一人は槍ヶ岳も確認出来たと言っていた。

 絶好の展望日和だ、 但し山頂近くでないと白山の全容は見えないとの事。

 早く登らないと雲が出てきそうだが、 然し急な階段はなかなか進まない。

 11時15分やっとシャクナゲ平に着いた、 切り開かれた小広場で中出コースの合流点となっている。

 平らな所だがシャクナゲは見当たらず、 眺望も殆ど無く山頂も見え無い。

 休んでいると夫婦が降りてきて休憩し、 お茶・チョコレートと言い降りて来るのも厳しそうだ。
樹間に白山 小荒島岳

 聞いてみるとここから山頂近く迄急な階段が続くとの事、 がっかりするが10分程休み登り始める。

 少し降り佐開コースの道と合流すると、 延々と続く階段の急な登りとなり一歩一歩登って行く。
イワウチワ カタクリ

 高度が上がって見晴らしが得られる様になり、 白山や小荒島が見えてきた。

 急な箇所は木のハシゴが着けられハシゴの横には鎖が有り、以前はこの鎖を使い登っていたと思う、少し傾斜が緩く変わるとイワウチワの花が見られる様になる。
美しい左「白山」と右「別山」

 白山の全容が見えるポイントに来た、 美しい白山を中心に雄大な景色が広がっていて素晴らしい!

広々とした荒島岳山頂
 白山や花の写真を撮りながら残雪の有る山頂下を必死に登るがきつい、 12時も過ぎ大勢の人が下山して来る様になる。

 何度も止まりながら行くと反射板が見えてきて、 12時45分やっと山頂に着いた。

 祠と一等三角点「荒島山(あらしまやま)」の有る広い山頂には、 かなり広範囲に雪が残っている。

 360°の眺望が得られ、 反射板の立つ北は大野盆地の左に能郷白山方面の山々が続く。

 北アルプス槍ヶ岳は確認出来ず朝より霞んでいる様だ、 子供が雪の上ではしゃいでいた。

 昼食を食べながら何度も眺望を楽しみ、13時50分下山開始する。

 白山を正面に気持ちの良い降りだが、 階段の段差の大きさに苦しみ14時45分シャクナゲ平に戻った。
山頂近くは残雪が有る ヒメイチゲ
キクザキイチゲ これも キクザキイチゲ

 ブナ林の雰囲気をゆっくり楽しみ乍降ると、若い男女3人が「これは何の木ですか」と聞いて来た、山歩きする人がブナの木を知らないとは、16時リフト終点に着く。
ブナの大木 ブナの間の道

 かなり足に来てゲレンデの急な降りは真っ直ぐ歩くのが辛い、 蛇行しながら16時30分車に戻った。

 駐車場の案内は「登り3時間20分降り2時間10分」で、 タイムオーバーして脚力の無さが分かる。
タムシバの横を通る クロモジの花?

 帰りは九頭竜温泉平成の湯(入浴料500円)に入る、 規模は小さいが露天風呂も有った。

 ブナと白山の眺望は素晴らしく流石百名山、然し土留め階段とゲレンデ歩きは山の品格を落とし、現在は能郷白山の方が上だと思う、只し深田久弥は小荒島経由の中出コースから登った様だが。


クリックしますと元のサイズで表示します
本図は国土地理院地図閲覧サービスを利用して作成
クリックしますと元のサイズで表示します
出会った花: ・ミヤマシキミ ・ミヤマカタバミ ・エンレイソウ ・キクザキイチゲ ・ヒメイチゲ
         ・イワウチワ ・カタクリ ・ショウジョウバカマ ・タムシバ ・ツリガネツツジ
         ・チゴユリ ・ユキザサ ・ミヤマシキミ

確認出来た山: ・白山 ・経ヶ岳 ・大日ヶ岳 ・能郷白山


TOP 山行一覧 山歩き5