「深山莢迷」   スイカズラ科ガマズミ属
「ミヤマガマズミ」     福井県勝山市  こつぶり山にて  (2006.5.31)
取立山~こつぶり山に回り、眺望の良い尾根道から大滝へ谷に降ると低い林の中に白い花が見られた。

北海道及び本州・四国・九州の山地に自生の落葉低木で、5〜6月本年枝の先に白い花を多数付ける。

花は短い枝の先に6~10cmの散房花序を出し密に付け、大きさ径6〜8mm先は5中~深裂で平開し
裂片の先は丸く、雄蕊5個は花冠から突き出て花柱1個は極短く萼片5個は極小さい。

木の高さ2〜5mで良く分枝し茂り、若枝は薄い紫褐色でその後灰褐色~黒紫色となり髄は白色、葉は
対生し葉柄は赤味を帯び1〜2cmの長さ7〜15cm広卵形又は倒卵状円形で、先端尾状に急に尖り
表面普通無毛でやや光沢が有り時に長い毛を散生し裏面脈に沿って長い毛が見られ、側脈は直線的で
縁に達し側脈間が盛り上がり表面凹凸が有り、縁に浅くて鋭い三角状鋸歯。

実は大きさ6〜9mmの卵球形で9〜10月頃赤く熟し、酸味は強いが初冬に甘くなり食べられる。

似る「コバノガマズミ」は花の大きさ約5mm葉は長さ9〜10cmと小さく、縁に荒く鋭い鋸歯が付き、
両面星状毛が有り光沢が無い。

木の名前は「神ッ実」又は「噛み酢実」が転化したの説で、ミヤマは基本種ガマズミは野山で本種は山地
に多く見られる事により「深山莢迷(みやまがまずみ)」と付いた。

「大深山莢迷(オオミヤマガマズミ)」は本種より葉幅が広くて表面に短毛が密生し、太平洋要素型とし
分けられて本種は日本海要素型とされる。

        山歩き記録 ⇒取立山
*スイカズラ科ガマズミ属    ・コバノガマズミ


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