「ハクサンハタザオ」
岐阜県揖斐川町 伊吹北尾根にて (2005.5.15)
最初の写真は雨が降った直後で花が垂れ、その後晴れて2枚目の写真の様に花が上向きも混じった。
北海道及び本州・四国・九州の山地や深山の礫地・草地に自生し、5~8月茎先に白色の花を付ける。
花は総状花序を出し多数付け、白色稀に淡紅色で十字状の大きさ5〜6mm4弁花で、花弁は倒卵形
の萼片は楕円形で粗い毛が付く。
茎は株状で高さ10〜30cm、茎葉は互生し倒披針形の長さ1〜4cm全縁又は粗い鋸歯が有り、
時に羽状に中裂と変化が有り基部柄状で茎を抱かない、根生葉は短い柄が有り頭大羽状に裂け、長さ
2〜7cm幅8〜15mmのへら形、茎は軟弱で花後倒伏し葉脇から新芽を出し増える。
伊吹山の山頂付近に「イブキハタザオ」が有り、伊吹山の下方に「ハクサンザオ」が咲き標高が低い
のに何故「白山」と思うが、先に白山で見付け名前が付き、後に伊吹山山頂部で茎や葉が白く細毛に
覆われたのを見付け「イブキ」と付けたようだ。
花の名前「ハタザオ」は昔の戦時に敵味方や部隊を識別する「旗竿」で、この属は茎葉が目立た無く
茎と白の頭花と合わせた旗に草姿が似て「旗竿(はたざお)」と付く。
似る「ハタザオ」や「ヤマハタザオ」「イワハタザオ」は茎葉基部が茎を抱き、「ミヤマハタザオ」
は本種と同じ茎を抱かないが上部の葉が線形で極細い。
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