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国見岳
(くにみだけ)1,126m
大禿山
(おおはげやま)1,083m

H17年5月15日
9時30分〜15時00分
岐阜県東春日村
曇り一時雨
 ”新緑が美しく
  花も咲き誇り   
心豊かになれる道”
 7時10分家を出て中央道から名神に入り大垣ICで降り、 417号を走って揖斐川町を目指した。

 池田町から左にショートカット出来ると話し乍過ぎてしまい、 橋を渡り直ぐを左折32号を春日村に進む。

峠には左に国見岳、左に虎子山への登山口が有る
国見峠駐車場と国見岳
 左に春日モリモリ村を見て狭い道を暫く行くと、左「さざれ石公園」 右「長者の里・国見スキー場」分岐が有り32号の右に行く。

 「美束」に来て直進「長者の里」左「国見峠」の分岐は左に進む、 ここには「国見岳」の大きな看板も見られた。

 どんどん上って行くと国見スキー場に来た、 スキー場に入らず少し進むと道路沿いに公衆トイレが有る。

 水は出なくなっているが使用可能で直ぐ上に小川が流れ手を洗う事も可能、 大きな西洋タンポポが咲いていた。

 舗装された林道を少し行くと、 左に水が出ている「金岩清水」が有り奥に家が見える。

ここが教如上人窟(きょうにょしょうにんくつ)経由の登山口。

 案内も有り少し先の道路際に4台程止められるスペースが見られ、 既に3台止まっている。

 古くからの登山道で本来ここから登るのが良いと思うが、 久し振りの山行で足に自信が無く峠に進む。

 高度が上がりスキー場が下に見える様になると、国見峠に着いた。

 峠手前に6台の車が駐車しているので奥の狭くなっている所に止めたが、 駐車は10台が限度だと思う。

新しい石碑と神社がある、
この前も広いスペースがあるが、車は入れない
峠の石碑
 峠は柵で奥に入れ無いが、 柵の向こうも広場となっていて「国見峠」の石碑と社が有る。

 柵をもう少し先にすれば駐車スペースも随分増えるのだが、 峠から国見岳が望めているが以前有った電波塔は無い。

 右は虎子山への階段状の登山口で小さな指標も見られ、左が国見岳の登山道。

 以前伊吹ドライブウエーより大禿山迄歩いているので、 今日こちらから大禿山に行けば伊吹北尾根を完歩した事になる。

 大禿山を目指し9時30分登り始めた、 空はどんよりし雨が降るかも、風が無いのが救いだ。

 杉の植林された急な道を行くと、 登山道は良く踏まれて人気の山だと言うのが良く分かる。

 チゴユリが咲いている、 桧の植林に変わるとスミレも見られる様になった。
痩せた稚児百合が多いがこれは大きいイ 紫背菫
チゴユリ シハイスミレ

 なだらかになったり急になったりを繰り返しながら、 尾根道を行くが眺望は得られて無い。

 桧が無くなると自然林の新緑が楽しめて、気持ちが良い山歩きとなった。
立坪菫の群生
タチツボスミレ

 「イワウチワ」の葉が一杯見られるが花は終わっている、心配していたが久し振りにしては順調に歩く事が出来、叉花粉症も大丈夫の様子。

 9時55分「教如上人窟」の道との合流点に着いた、 小さな広場で案内板が見られる。
暗いところに多くある猫の目草 黄色が鮮やかで綺麗な牡丹猫の目草
ネコノメソウ ボタンネコノメソウ

 変わらずチゴユリとスミレが咲きイワウチワも一輪だけ花が残っていて、きょろきょろと見ながら写真を撮ってで進ま無い、林も深くなり急登になるとネコノメソウが咲いていた。

 ロープの有る足元が岩で歩き難い急坂に来たら、雨がポツリと降り始める。

一人静は名前の通りひっそり咲くのが風情が有る?
ヒトリシズカ
 予報は午後から良くなるとの事、 雨具を付けず登って行くと少しずつ強く降って来た。

 急な斜面で足場も悪いが、ザックを下ろし雨具を付ける。

 この先は足元が滑り易い道で、 登り難い思いをしながらゆっくり進んで行く。

 ネコノメソウが周囲暗いせいか、一段と鮮やかで綺麗だ。

 なだらかに変わると白い花が両側に多くなる、 これが「イブキハタザオ」なのか?

 イブキハタザオは茎や葉が、 白っぽく見える程星状毛が密生するのを言うとされる。

 写真は少し白いが密生と言う程で無い、 雨は止み暫く行くと左にKDDIの道が付く所に来た。

 この道が見えたり隠れたりしながら登ると、 大きく切り開かれた所に着く。

 ここが以前国見岳の横に、大きく見えていた電波塔の跡地の様だ。

白い可憐な花の伊吹旗竿
イブキハタザオ?
 コンクリートの法面は残っているが、 平らな所は綺麗になっていて残骸は全く無い。

 伊吹山からも良く見えた程なので、 如何に規模の大きな物が立っていたかが判る。

 11時10分「国見岳」山頂に着いた、 左奥を切り開いているが雲で良く見え無い。

 狭い山頂で、休むのも躊躇うような感じの場所となっている。

 今迄誰にも会って無い、 皆さん先の大禿山や御座峰迄行かれている様だ。

 花を撮りながらの超スローペースが良かったのか、余り疲れは感じ無い。

 大禿山に向かい緩やかに降ると大きな葉の中に薄黄緑色の花が咲いき、 「ルイヨウボタン」の様子。

葉が大きいのが目立つ類葉牡丹
ルイヨウボタン
 白い花が多くコンロンソウ・イチリンソウ・ニリンソウ等が見られる。

 登山者に会うようになり、 夫婦の登山者が「花が一杯で良いですね」と言ってきた。

「ヤマシャクヤクは見ましたか」と聞いてみる。

 一つは全く蕾みで、 もう一つは僅か開いていてこの先で見られると言われた。

 先から団体の登山者が来て、 先頭の人が大きな声で「道を譲ってと」声を上げる。

 10人程だったと思うが皆さんが道を空けて待っていて、 よく統制の取れたグループだ。

 トップと最後尾以外は女性ばかりだったと思う。

 本当に花を楽しむなら、少人数の方がゆっくり見られ楽しいのだが。

 流石に人気の山で、次々に人と擦れ違うようになる。
一輪草は数が少ない 二輪草は群生しているが時期が遅く花は少なかった
イチリンソウ ニリンソウ

 やっと「ヤマシャクヤク」が見られたが、やはり花は開いて無かった。
羅生門蔓の紫の花は良く目立つ
ラショウモンカズラ

 「ラショウモンカズラ」が多く見られ、 他の花もずっと咲き続いて飽きない道になっている。

 又ヤマシャクヤクが有りこれは少し開いていたが、 美しいと思う程の形になって無かった。
山芍薬は3本あったが、開いていたにはこれだけ 深山繁縷は小さなかわいい花
ヤマシャクヤク ミヤマハコベ

 暗部から少し登り振り返ると、 日が少し射して国見岳の斜面の新緑が美しい。

 ニリンソウの群落が見られるが、 花は殆ど終わっていてちらほら咲き残っている。
大禿山山頂付近は杓の花で埋め尽くされている
シャクの群落

 「シャク」の白い花が一杯になると、 12時15分「大禿山」山頂に着いた。

石灰石が林立している眺望に優れた山頂
「大禿山」山頂
 奥に結構広いが誰も休んで無く、開かれた所だが今日は曇っていて眺望は得られ無い。

 伊吹山も微かに見える程度、 以前暑さでヘトヘトで来た時は国見岳が霞んで遠くに見えた。

 然し今日は国見岳の新緑が美しく、ピラミッドの形と合わせ見応えが有る。

 ここはカレンフェルト地帯で平地が殆ど無い、 平らな岩を探し腰掛けて昼食とした。

 休んでいると少し寒くなる気温だ、 風が時々強くなるがコンロ使用は問題無い。

 暖かい蕎麦を作り食後はコーヒーを入れゆっくりする、 コーヒーに大福餅が良く合う。

 13時15分下山開始すると、時々日が射すようになり天気は良くなってきた。
こんな山を見ると感激する
国見岳の美しい新緑

 国見岳を見ると三角錐の形と新緑が実に美しい、 晴れた時はさぞ見応えが有ると思う。
弱弱しい山延胡索 白い花で目立たない蔓鹿の子草
ヤマエンゴサク ツルカノコソウ
ここの山吹は背丈が小さい 綺麗な花だがありふれている馬の脚形
ヤマブキ ウマノアシガタ
先端の黄色い花が上手く写らない衝羽根草 非常に大きな葉となっていた延齢草
ツクバネソウ エンレイソウ

 行きは雨で花は下を向いていたが、 帰りは晴れて来たので皆胸を張って咲いている。

 又もゆっくり花を楽しみながら帰って行く、然しカメラのカードが一杯で予備を捜すも無く、折角「撮ってよ」と言わんばかりに凛と咲いているのに、写す事が出来無い。
大禿山山頂手前はこの花が一杯咲いている
イブキハタザオ?

 ハタザオが一杯咲いている、イブキハタザオと呼ばれる方も有り伊吹山で撮影でイブキハタザオか?特長は茎や葉に毛を密集するとされるが、密集の程度を何処で区分?

 14時国見岳に戻りその先急な降りとなるが、 既に道は乾いていて余り滑ら無く降りる事が出来た。

 後から男性が来て道を譲ると、「3時30分のバスに間に合わない 6時30分になりそう」と言われる。
こんな優しいグリーン色に包まれる
気持ちの良い新緑のトンネル

 急ぎ足で降って行かれた、そろそろ疲れてきたがこの辺り登山道は腰掛けて休む場所が無い、敷物を出せば良いのだが、ザックからと思うと面倒で立ったまま休憩。

 14時40分教如上人窟分岐に戻り、15時丁度登山口に戻った。
この時期にしか味わえないのが
ここは癒しの空間

 下る途中スキー場の近くに先程会った男性が居たので、 車に乗るようお勧めしたが固辞された。

 ここから美束のバス停迄相当の距離が有り、 同年輩のように見えるが健脚には驚かされる。

 「かすがもりもり村」で、薬草の湯にゆっくり浸かって帰った。

 花が多いとの評判通りだが、新緑もなかなかの山だと思う。


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本図は国土地理院地図閲覧サービスを利用して作成
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   出会った花:
       ・チゴユリ ・シハイスミレ ・タチツボスミレ ・イワウチワ ・ネコノメソウ
       ・ボタンネコノメソウ ・ヒトリシズカ ・イブキハタザオ ・ルイヨウボタン
       ・イチリンソウ ・ニリンソウ ・ヤマエンコサク ・ツルカノコソウ ・ヤマブキ
       ・ウマノアシガタ ・ツクバネソウ ・エンレイソウ ・ヤマシャクヤク
       ・ミヤマハコベ ・ラショウモンカズラ


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