「ツルシキミ(雄花)」
岐阜県川辺町 納古山にて (2006.4.25)
NTT川辺無線中継所奥から西尾根に登り、アカヤシオ・ヒカゲツツジ・ミツバツツジを楽しみ、
山頂から納古口コースで下山、尾根から急降下した暗い谷の沢沿いに咲いていた。
ミヤマシキミの変種で北海道及び本州東北地方・中部地方以西の主に日本海側林下及び
太平洋側山地冷温帯に自生の常緑低木で、3〜5月枝先に白色の小さな花を多数付ける。
花は円錐花序に直径1cm程の芳香の有る4弁花で、雄株は多数咲かせ雌株は疎らに付け、
花弁の長さ4〜5mm長楕円形が4個、雄花4個の雄蕊は橙色の葯が付き直立か斜めに出し、
雌蕊は退化し目立たず雌花には退化した雄蕊が見られ、柱頭は平たく先が浅く4裂し子房は
球形で萼は浅く4裂。
地面を長く這い根を出し、茎は高さ50cm程に斜上の雌雄異株の小低木で、葉は互生し上部
に集まり長さ4〜9cm倒卵状被針形の革質でやや厚く光沢が有り縁はほぼ全縁、揉むと芳香
は有るが有毒で表面腺点が散在し裏面には透明な油点、葉柄は赤味を帯びて葉先は鈍頭。
10月~翌年に掛け0.5〜1cm程の玉状の実を付け、後に赤く熟し緑色の葉の先で目立ち、
果実球形の径8〜10mm緑色から赤く熟すが、有毒で食べられ無い(毒性弱いが痙攣する)。
多雪地に適応の為幹が匍匐(ほふく=這う)するが本種の特長、ミヤマシキミが暗い谷間の為
日当たりが無く横に広がっただけか、又写真の通り花柄・花序が赤紫色で無いので違うのか?
山歩き記録
⇒納古山 | |