「タテヤマウツボグサ」
富山県立山町 立山弥陀ヶ原にて
(2002.8.11)
立山駅から朝一番のケーブルに乗り美女平に行き、一番の6時40分発バスに乗り
室堂に向う、
天気は曇り空で弥陀ヶ原を過ぎると濃い霧の中に入り、室堂では視界50m程しか
無く雄山に
登るのは諦め、天狗平〜弥陀ヶ原に歩道を降る事にする。
幅広い木道が続き迷う不安は無く天狗平山荘前を過ぎると霧が晴れ、結構険しい
一ノ谷を急
降下すると色々花が咲き、谷を上がると又広々とし餓鬼田と呼ぶ地塘が多く、
花は遊歩道脇に
咲いていたが、周囲は余り暗く無かったのに写真はボケてしまった。
本州中部地方以北の亜高山〜高山の湿った草地に自生、6〜8月紅紫色〜紫色の
花を付ける。
花は茎先に輪生状に蜜に付け、2〜5cmの短い花穂に長さ2.5〜3.2cmの
唇形花で、
上唇は直立し膨らみ兜状で毛が生え、下唇は平らに開き3裂中央裂片に歯牙が有り、
蕚は5裂
し先は鋭く尖り苞は三角状偏心形で縁に長毛。
茎は四角の高さ20〜50cmで、多数叢生(そうせい=むらがりはえる)し、
葉は対生し葉柄は
殆ど無いか短い柄が有り、狭卵形〜広卵形の長さ3〜8cm、表面の脈は凹み
縁に荒い鋸歯。
本種はウツボグサより花穂は短いが花が大きく色が濃く鮮やかで、花冠が長く葉柄は短く葉が
広卵形か狭卵形で幅広とされ、ウツボクサは長楕円披針形で細い。
花の名前は「立山」が発見地とされ付いたと思うが、基準標本「白山」及び「信濃」とされている?
靫草(ウツボグサ)は矢の携帯武具を空穂(靫)(うつぼ)と言い、本種の枯れた穂の様子が
似て付き、白花の変種は「シロバナタテヤマウツボグサ」と言う。
山歩き記録
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