「アセビ」
岐阜県富加町 梨割山登山道にて (2001.4.14)
梨割山登山口の清水谷公園に駐車し、変わった形の県重要文化財「二天門」を見ながら山頂を踏み、
帰り新緑を楽しみながら一旦下り登り返し加治田城址に寄ると、尾根に満開でこの花が咲いていた。
城址を降りて落ち着いた雰囲気の臨済宗妙心寺派「清水寺(きよみずでら)」境内で、重要文化財の
「木造十一面観音菩薩坐像」や桜を愛でて帰る。
本州山形県以南と四国・九州のやや乾燥した山地に自生し、新芽が赤く美しい常緑低木(小高木)で
茎の高さ1〜9m樹皮は灰褐色で縦に裂け目が入り、葉は3~8mmの短い柄が有り互生し、長さ
3〜10cm倒披針形の厚い革質で表面濃緑色の裏面淡緑色、表面の主脈上に短毛が有る以外両面
無毛で表面光沢が有り、先端鋭く尖り基部次第に狭まり、縁の上半部に浅い鈍鋸歯。
花は3〜5月枝先の葉腋から、長さ10〜15cmの円錐花序を垂れ下がって出し、白色の花を
下向きに多数付ける。
花冠は長さ6〜8mmの細い壷型で先は浅く5裂し少し反り、雄蕊10個の花糸の基部は有毛で葯に
刺状突起2個、雌蕊1個は花冠とほぼ同長で子房は無毛、萼は5深裂し緑色や赤色等変異が多い。
果実は蒴果の直径5〜7mmの扁球形で上向き付き、9〜10月褐色に熟し5裂し種子を落とす。
木の名前は葉に毒が有り牛や馬が食べると酔ったようになり、「馬酔木(あせび)」と付けられた。
山歩き記録
⇒梨割山
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