「馬の脚形」 「金鳳花」   キンポウゲ科キンポウゲ属
「ウマノアシガタ」
「ウマノアシガタ群落」   長野県伊那市 入笠山にて (2005.6.22)
山彦山荘より入笠湿原に降りると、広い湿原の右側に黄色いウマノアシガタが絨毯の様に広がり、
湿原からアラカノ山の斜面はスズランがびっしりと咲き、レンゲツツジと合わせ素晴らしい花園だ。

日本全国の日当たりが良い山地や野原や道端に自生し、黄色の花は多いが本種は特に鮮黄色。

花は両性花を茎上部の枝に多数付け大きさ径1.5cm〜2cm、花弁は5枚の広倒卵形で光沢が
有り中に多数の雄蕊と雌蕊、花が終わった後中央の痩果の集まりが成長し球形の集合果となる。

茎の高さ30〜70cmで、縦に筋が有り開出白毛が密生し中程より上で良く枝分れし、根生葉は
開出毛の有る長い柄が有り幅4〜8cmの大型腎円形で、掌状に3〜5中~深裂し裂片は更に2
〜3浅〜中裂し基部心形で縁に不揃いの鋸歯、両面ねた毛の有る茎葉は短い柄が有り3深裂し、
裂片は3中裂で鋸歯縁の幅5〜9cm、上部の裂片は線形で全縁。

花の名前「馬の脚形」は、根生葉が馬の蹄(ひづめ)に似る事により付いたとされるが似て無く、
又江戸時代以前は馬の蹄鉄が無く、蹄に人間の履く様な草履(わらじ)が使われ、その「馬草履」
に葉の形が似て付いたの説も有るがこれも似て無いとされる。

別名「金鳳花」は花は重弁が時に有り、中国古代の想像上の鳥で「瑞鳥(ずいちょう)=目出度い
事が起こる前兆とされる鳥」に、鶴や鳳凰等の雄を充て「金の鳳(きんのほう・きんのおおとり)」
とし、花弁が重弁で珍しいので「金鳳花(きんぽうげ)」と付いたとされるが、未だ会えて無い。

       山歩き記録 ⇒入笠山①  ⇒入笠山②


TOP 花TOP