「リンネソウ
(メオトバナ・エゾアリドオシ)
」
長野県 夏沢鉱泉にて (2007.7.25)
桜平~夏沢鉱泉に平らな沢沿いの歩き易い道が続き、可憐な薄ピンクの花が二つずつ咲いていた。
北海道と長野県以北の高山や北地の半日陰に自生の落葉小低木で、茎先に淡紅色の花を付ける。
地面を匍匐する矮性の常緑で茎の高さ5~40cm、7~8月腺毛の有る長さ5~8cmの花茎を
直立し、先で大きく二つに分かれた先に長さ7~10mmの小さな漏斗状鐘形で、先が5裂した花を
1個ずつ下垂して付け、外側は白っぽく内側は淡紅色をし、雌蕊1個の花柱は花冠と同長かやや
長い~やや短いと変化が有り、柱頭は頭状で雄蕊4個は雌蕊より短く花冠内側に白い長毛、花の
色は濃淡が有り時に白色も見られる。
茎は細く径1mm程が枝分かれしながら地を這い延び、花茎は立ち上がり高さ5〜10cmで腺毛が
付き上部で枝を分け、葉は対生し短い柄が有り長さ4〜12mm倒卵形で、縁の上部に3〜5個の
鈍鋸歯、葉質は厚く表面に光沢有り葉脈が凹み両面に毛が有る。
花の名前は分類学の基礎を築いたオランダ植物学者カール・フォン・リンネが私の花と好み、リンネ
の名前を学名にした。
日本では花茎の先に二つ花が並んで咲き「夫婦花(めおとばな)」と呼ばれ、「エゾアリドオシ」の
名前は明確な説が無い、アリドオシに花は余り似ないが2個ずつ花を付けるのが似て、北海道にも
自生で「蝦夷(えぞ)」が付けられたと推測。
山歩き記録
⇒硫黄岳(八ヶ岳)
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