「ヤナギラン」
長野県茅野市 八島ヶ原湿原にて (2006.8.1)
八島ヶ原湿原はこの時期色々な花が咲き、特にシモツケソウとチダケサシの群落は見応え有り、
花は広大な湿原をバックに撮ったが、シシウドの茎と背後にはシシウドの花が入ってしまった。
北海道及び本州中部地方以北の亜高山帯~山地の日当りの良い草地に自生し、7〜8月頃
茎の先に紅紫色の花を付ける。
本種はしばしば群落を作り高原の夏を彩り、花は茎先に10〜45cmの総状花序を出して付け、
下から順に咲き上がり、長さ1.5cm程の花弁4個花の大きさ3~4cm、蕚は細く長さ約1.5
cmで深く4裂し外側は短毛が見られ、雄蕊8個は長短有り長さ7〜12mm雌蕊より先に花粉を
散らし萎れ、後に雌蕊花柱が伸び柱頭4深裂し反り返り、花茎基部に線形長さ3〜5mm苞葉。
花は咲き終わると棒状の実となり、中に白い毛の付く種が見えて来る。
根茎は長く伸び増え、茎の高さ1〜1.5m殆ど枝分かれせず直立し、葉は多数が互生し長さ5〜
15cm幅1〜3cm柳に似た細長い披針形、葉柄は殆ど無く中程の葉が最も大きく葉先は尖り、
縁に細かい鋸歯が見られ裏面は粉白色を帯び、下部の葉は花の咲く頃は萎れている。
花の名前は細長い葉が木の「柳(やなぎ)」の葉に少し似て、花がラン科「テガタチドリ」に似て
「柳蘭(ヤナギラン)」と付いた。
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