「薮茗荷」   ツユクサ科ヤブミョウガ属
「ヤブミョウガ」       岐阜県美濃市 天王山にて (2006.7.22)
大矢田神社から登り始めると下山の方が見え、車道工事中で参道を登る方が良いと教えて頂き、
車道を止め社殿の石段を登り本殿右横を通り山道に入る所に咲き、花は小さく目立たなかった。

本州関東地方以西及び四国・九州・沖縄の林内や藪に自生し、7〜9月茎先に白色の小さな一日
花(朝開き午後には萎れる)を付ける。

花は長さ5~15cm円錐花序を出し花茎1cm程を輪生状に数段付け、雄花と両性花が同じ形
で混在し、花は7〜10mmの花弁3枚と外側に白い萼片3枚が輪状に付き、花弁3枚は倒卵形
の長さ3〜4mmで外花披片(萼片)3枚は花弁状の長さ約5mmで卵形。

雄花は黄色の葯が付く雄蕊6個と雄蕊より小さい花柱が1個、両性花は雄蕊より長い雌蕊の花柱
が突き出る。

地中に細長い走出枝を出し増え、花時茎は高さ50〜90cm、先が鉤状(こうじょう=鉤(かぎ)
の様に曲がった)の毛が密生し表面ざらつき、葉は茎の中程に6〜7枚輪生状に密に互生し、無柄
の長さ20〜30cm狭長楕円形で先は尖り基部鞘状に茎を抱き、葉の表面やや光沢が有りザラ
付き葉裏に細毛が見られる、但し花の付かない無花固体では葉は集まらず2列互生状。

根は白色で長く横に這う細い根茎が有り、直径5〜6mm偏球形の実は青色から黒色に変わって
行くが熟しても裂開せず美しい。

花の名前はショウガ科ミョウガの葉に、葉の付き方は本種と違うが葉自体が似て、草木が混み合う
林の中に生育し藪で「藪茗荷(ヤブミョウガ)」と付いた。

       山歩き記録 ⇒天王山


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