「水木」 「車水木」    ミズキ科ミズキ属
「ミズキ」 「クルマミズキ」    岐阜県揖斐川町 金糞岳・白倉岳にて (2009.6.25)
金糞岳から白倉岳に向かい尾根道を進む、直ぐ何本も白い花を付けた木が登山道脇に見られる様になり、
その先開け眺望が得られる道になると、山の斜面を白い花で埋める程一面に咲いているのが見えていた。

日本全国の丘陵や山地に自生、5〜6月頃本年枝先の散房花序に白色の小さな4弁花を多数密に付ける。

花は大きさ7〜8mmと小さい花を、直径15〜20cmの散房花序に隙間無くびっしりと付け、花弁
は狭長楕円形4個が平開し、薄黄色で大き目の葯の付く長い雄蕊4個は横に広がり上向き、中央に短い
雌蕊(花柱)が1個で萼筒に白色の圧毛が有り、果実は直径6mmの球形で緑色から赤くなり秋に黒く
熟すが、最初は甘酸っぱく後で苦くなり食用にならず鳥の餌さ。

枝は1年毎に輪生状に四方に広げて階段状の樹形を作り、木の高さ10〜20mの樹皮は汚灰色で若枝
は紫紅色を帯び上向きに湾曲し、葉は枝先に集まって互生し2~5cmの赤褐色の長い柄が有り、長さ
6〜15cm広卵形か広楕円形の全縁で少し波状をし、先端は短く尖り基部広い楔形で5~9対の弓形
葉脈が有り、裏面伏毛が密生し白っぽい。

木の名前は樹液が多く、特に春先に枝を折ると水の様に樹液が滴り落ち、「水木(ミズキ)」と付き、
別名は階段状に伸びる輪生状の枝振りや花の付き方を、車輪に例え「車水木(クルマミズキ)」と付く。

本州、四国、九州に自生だが、三重県熊野地方の名前が付いた同科同属の「熊野水木(クマノミズキ)」
は葉が対生で本種互生で見分けられる。

     山歩き記録 ⇒金糞岳・白倉岳


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