「坪菫」 (如意菫)   スミレ科スミレ属
「ツボスミレ」 (ニョイスミレ)    岐阜県中津川市 小秀山登山道にて  (2007.6.2)
ニノ谷から登り山頂を踏み帰り三ノ谷を降るが、道は眺望の無い人工林の中をジグザグに延々と続き、
花も全く見られず嫌になった頃やっと林道に下り、駐車場に戻る途中の道路脇に咲いていた。

北海道・本州・四国・九州の山野や道端のやや湿った所に自生、3〜5月花柄の先に白色の花を付ける。

花は匍匐(ほふく=伏せて伸びる)の茎の葉脇から出た長い柄に1個付け、大きさ1cm程の花弁5個
で唇弁に緻密な紫色の筋が入り側弁の基部に多数の毛が有り、距は白〜薄緑をし丸く短い。

茎は柔らかく根元から枝を分け株立ち状の高さ5〜20cm、葉は根生だが茎にも付き、2〜4cmの
心形で縁に鋸歯が有り裏面帯紫色、葉柄基部托葉が付き披針形で切れ込みが少し有り鋸歯は殆ど無い。

葉がブーメラン型のものを「顎菫(アギスミレ)」と別種とし区別しているが、顎のしゃくれ度合いを
何処で区別するのか明確になって無い。
写真も葉はブーメラン型だが奥の葉は違い、又アギスミレの生育地は北海道及び東北地方とされて違う。

花の名前は坪庭の坪で庭や道端の狭い所を指し、他に唇弁が壷形でツボスミレの名前が付くの説が有り、
ニョイスミレは花柄が長く伸び先が曲がり花が付き、形が高僧が持つ如意棒に似て「如意菫」と付いた。

         山歩き記録 ⇒小秀山


TOP 花TOP