「ダンコウバイ」
「ウコンバナ」(雄花)
岐阜県多治見市 潮見公園にて(2007.3.26)
潮見公園の展望台より大洞池に降ると池手前に咲いていた、ここは公園内だが場所から自然の木だ。
新潟県〜関東地方以西及び四国・九州の山地に自生の落葉低木で、3〜4月黄色の花を多数付ける。
花は葉に先立ち前年枝の葉の脇に無柄の散形花序を1〜3個付け芳香の有る花を開き、花柄の長さ
1.2〜1.5cmで淡褐色の毛が密生。
雌雄異株の雄花序は6~7個の雄花が付き雌蕊は退化、花被片は長さ約3、5mmの楕円形が6個で
雄蕊9個、雌花序には5〜6個の雌花が付き、花被片の長さ約2、5mmの楕円形6個、仮雄蕊9個
の雌蕊1個で雄花より少し小さい。
木の高さ3〜7mと高くなり幹は叢生し広卵形の樹形を作り、若枝は緑色で長軟毛が密生し後に毛が
落ち皮目が多く樹皮は暗灰褐色で滑らか。
葉は1.5〜3cmの葉柄が有り互生し、長さ5〜15cmの広卵円形で多くは先が3浅裂し3脈が
目立ち(枝の元近くは切れ込みの無い小葉もある)、裂片は鈍頭の基部切形〜浅い心形の縁は全縁で、
秋に鮮やかな黄色になり美しい。
果実は球形の7〜8mmと小さく初め赤色で後黒紫色に熟す。
似るアブラチャンの葉は卵形で先は割れ無くて違うが、開花時に葉が出て無く葉での区別は出来無い、
只し花色は本種が鮮やかな黄色、アブラチャンは緑が掛かった浅い黄色で鮮やかさは少なく区別可能。
木の名前は本種の花に芳香が有り又葉や種子を揉むと香りがして、香りを代表する「白檀」の漢名が
「檀香(ダンコウ)」、ロウバイの品種の一つ「檀香梅(ダンコウバイ)」の名前を転用し使用、
別名は鬱金草の根で染めた赤みの鮮やかな黄色を鬱金色とし、本種の花が鮮黄色で「鬱金花」と付く。
| |