「ジャコウソウ」
長野県 焼岳「新中の湯」登山道にて (2005.8.9)
焼岳新中の湯登山口から登り始めると、深い森が続き眺望は得られ無いが落ち着く癒しの道。
硫黄の匂いがするとぱっと眺望が開け、広大なカールの先噴煙の上がる焼岳が目に飛び込み、
その先眺望の得られる楽しい道を花を楽しみ乍登るが、山頂に着くとガズで眺望が無く残念。
同じ道で深い森の中を登山口近くに戻ると、登る時に気付か無かった淡紅色の花が咲いてた。
北海道・本州・四国・九州の山地沢沿い等やや湿った所に自生、8〜9月淡紅色の花を付ける。
花は葉脇に1〜3個付け長さ3〜12mmの短い花柄の先、長さ4〜4.5cm筒形唇形で上唇
より下唇は少し長くて3裂し、雄蕊4個中2個は長く蕚は5裂、本種は時に群落作り色は場所に
より濃淡が有り。
茎は四角で根元から枝別れし株立ち高さ60〜100cm、葉は対生し長楕円形で先は尖り基部
耳形で葉の縁に荒く浅い鋸歯が付き、茎や葉に細毛が有る。
関東地方以西の谷間の薄暗い所に自生で、花の形が似る花柄3〜4cmと長い「谷麝香草
(たにじゃこうそう)」が生育するとされるが未見(谷麝香草は香りが無いとされる)。
花の名前は茎を揺すると甘い香りが漂い、香料の「麝香」に似る事から「麝香草」と付いた。
山歩き記録
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