「キランソウ」
「ジゴクノカマノフタ」
岐阜県中津川市 明智の森にて (2007.4.30)
写真のキランソ」は立っていて、タチキランソウと分ける考えも有るが持っている資料に記載は無い。
本州・四国・九州の野原や道端に自生の多年草で、3〜5月葉脇に濃紫色~青紫色の花を付ける。
花は輪生状に付け長さ1cm程花弁4枚の唇形花で、上唇は長さ約1mmと極短く浅く2裂し下唇は
3裂し長くて中片の先は括れ、花の内側に線状模様が有り雄蕊4個中2個が長く、雌蕊1個の花柱
の先は2裂し上下に開き子房は上から半分程迄4裂。
全体に毛が多く茎は地面を這って広がり、ロゼット葉は放射線状に付き長さ4~6cmの倒披針形で、
先は尖らず縁に粗い鋸歯が付き紫色を帯びる事が有り、茎葉は対生し上部に行く程小形。
花の名前「金瘡小草」は本種の下弁が発達し蘭の唇弁に見え、花が紫で「紫蘭草」と付くとされ、後
に紫蘭草(シランソウ)が訛りキランソウに変化、中国名「金瘡小草」を当てたと推測されている。
花の名前「地獄の釜の蓋」は二つの考えが有り
①本種を煎じ飲むと咳きや解熱に薬効が有り、地獄の入口の蓋が閉まったと思い付く。
②本種は地面に張り付くように広がり、地獄の釜に蓋をすると考え付けられた。
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