「草の王」 「瘡の王」   ケシ科クサノオウ属
「クサノオウ」    長野県飯田市鳩打峠 高鳥屋山登山口にて (2006.5.30)
飯田から高鳥屋山登山口の鳩打峠の林道を入って行くと、途中からあちらこちらにこの花が咲き、
山の中だけで無く飯田の町近辺の里にも見られ、可児市付近では全く見掛けた記憶が無いが?

北海道及び本州・四国・九州の野原や林縁に自生し、4〜7月茎先に鮮黄色の花を数個付ける。

花は葉脇の長い柄の先に付け花弁の4枚大きさ約2cm、中央に太く先端曲った白い雌蕊(花柱)
1本が目立ち花柱の周囲に黄色雄蕊多数(20個以上)、萼片2個は開花前に落下。

茎は中空で高さ40〜80cmとなり、葉は互生し1〜2回羽状に深裂し、葉の縁は菊の葉形に
不規則に切れ込み先は尖らず裏面に白い毛。

本種の全体が柔らかく白っぽい毛が有るので粉白色を帯び、傷を付けると有毒のアルカロイド
成分を含む黄色の乳液が出て皮膚に触れると炎症を起こす、皮膚の弱い人は植物体そのものも
触れるとかぶれる危険が有るとされ注意。

 花の名前は
   ①皮膚の出来物を瘡(くさ)と言い、本種の茎から出る黄色い乳液が出るので「草の黄」
   ②皮膚疾患の有効薬で「瘡(くさ))の王」
   ③皮膚疾患以外にも鎮痛剤として内臓病に用いられ、薬草の王様という意味で「草の王」
 等諸説有るが確かな定説は無い様だ。

       山歩き記録 ⇒高鳥屋山


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