「荒地花笠」    クマツヅラ科クマツヅラ属
「アレチハナガサ」      愛知県春日井市 築水池にて (2009.8.18)
西高森湿地に 「シラタマホシクサ」を見に行き、築水池に何か咲いているかと池を左回り入って行く、
池から離れる手前に花の名前の通り荒れた雑草の草叢に咲き、帰化植物は強そうでどんどん増えそう。

南アメリカ原産帰化植物の多年草で、東北地方南部〜四国・九州の道端・荒地や河原等に自生6〜9月
頃淡紫色の花を付ける。

花は5裂し長さ径共約3〜5mmで、茎の先で枝分かれし3〜7cmの尾状花序を作り、花序の先端部
から咲き始め次々と下方に開花して行く。

茎は稜の有る断面四角で毛が有り直立し高さ1〜2m、葉は対生し無柄の広線形で上部の葉は上程細
長く鋸歯は無く茎を抱かず、下部の葉は広線形で伏毛が散生し基部は次第に細くなり無柄の状態で茎に
付き、ほぼ中程より先に鋭い鋸歯が有り葉先は鋭頭。

似る帰化植物の「抱き葉荒地花笠(ダキバアレチハナガサ)」は、葉先の中間辺りから基部迄ほぼ同じ
幅のまま対生し葉の基部は茎を抱く、「柳葉花笠(ヤナギバハナガサ)」は葉の幅が元から先まで殆ど
同じで細く茎を抱く。

花の名前は空き地等の荒れた土地に多く見られ、茎の上に小さな花が集まって付き菅笠に花を飾った
花笠の様に見え「荒地花笠」と付いた。

クマツヅラ科クマツヅラ属と変わった科・属名だが、「熊=強い」・「葛(つづら)=蔓(つる)」で、
強い蔓で編んだ籠、クマツヅラ科は「強い蔓籠」状の花となり、長い尾状花序がそう見え付けたのか?
又茎を葛(つづら)の蔓(つる)の様に密生の様子を熊に例えたか?確かな説は分ってい無いとされる。


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