「鬼縛り」 「夏坊主」   ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属
「オニシバリ」 「ナツボウズ」    滋賀県多賀町 霊仙山にて (2008.3.27)
近江展望台から急斜面を笹峠に降ると、低木に小花が見られたが時期が早いのか花が全開して無い、
1個だけ橙色の蕊が見え撮ったが、眩しい太陽を意識して自分の影に入れたら暗い画像となった。

本州福島県以西と四国・九州の林下に自生の常緑小低木で、3〜4月頃葉脇に黄緑色の花を付ける。

花は葉脇に束生状(見掛け上束の様子)に数個付け筒形で、蕚筒の長さ5~9mmが4裂して平開し
中に橙色の葯が見え、雌雄異株で雄花は雌花より花が少し大きいとされる。
写真の花中央の橙色が雌蕊8個の葯でこれが雄花、雌花は雄花よりやや小さく真中の花柱が目立ち
周囲に小さな頭の雌蕊。

木の高さ約1mとなり樹皮は縦に裂け剥がれ易いが強靭で切れず、葉は薄く無毛で長さ5〜10cm
の倒披針形で枝先に集まって付き互生、縁は全縁で秋に伸びて冬を越す。

果実は雌木に生り長さ8mm程の広楕円形で、赤く熟し艶々しいが非常に辛く有毒とされる。

木の名前「鬼縛り」は、本種の木の皮が非常に強く鬼でも縛られたら千切れ無い程と言う事から付き、
別名「夏坊主」は夏に葉を落し坊主状で休眠するので付く、似た花のジンチョウゲ科ジンチョウゲ属
「ナニワズ」は花の色が黄色。

        山歩き記録 ⇒霊仙山


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