「ウワミズザクラ」
「ハハカ」
岐阜県本巣市根尾 折越林道にて
(2006.5.15)
大白木山に登った帰り折越林道を走っていると、ブラシ状の白い花が咲く「上溝桜」が見られ、
背丈が高くなる木で今迄写真が撮れて無い、急斜面の林道谷側で水平目線で撮る事が出来た。
北海道及び本州・四国・九州の山野に自生の落葉低木で、4〜5月頃白い花をブラシ状に付け、
花は大きさ6mm程の5弁花で構造は一般の桜と同じ、花がブラシ状に付くが本種が桜仲間の
原種とされる。
葉が開いてから本年枝の先に長さ6〜8cmの総状花序を出し、白色5弁花を多数密に付け
花弁は倒卵形の長さ3mm程と小さく、雄蕊30本程で花弁より長く花柱は雄蕊と同長で無毛
の基部緑色、蕚筒は鐘形で蕚片の長さ1〜1.5mmの長楕円形。
木の高さ20m程で樹皮は暗紫褐色で横に明瞭な皮目が付き、葉は互生し葉柄7〜10mm
で長さ6〜11cmの卵形か卵状長楕円形で、葉先は尾状に尖り基部鈍形〜円形の縁に刺状の
鋸歯有り、表面無毛で裏面葉脈上に毛。
木の名前は古代亀甲占い(きっこううらない)で、木の裏に溝を彫った板に使われた事に由来、
「裏(占)溝桜」→「上溝桜」になった説が有力。
「ハハカ」は古事記に「婆婆迦」の名前が有るとされ、由来は木の表面が波打ち「波波→婆婆」
に転訛したと言う。
然しブラシ状の白花が斜めや横向きに付き木を覆う様は、白い波頭が押し寄せる様子に例えた
方が合っていそうだが?
尚花の蕾を塩漬けにし食用とされる。 山歩き記録
⇒大白木山
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