「荒地盗人萩」    マメ科ヌスビトハギ属
「アレチヌスビトハギ」    岐阜県美濃加茂市 山之上富士にて (2006.9.14)
「みのかも健康の森」に萩の花は多く咲くが、この花はピンク色が鮮やかなので目立ち、帰って
調べると花の様子から帰化植物の「アレチヌスビトハギ」のようで、結構美しい花だと思う。

北米原産の比較的近年に入ってきた帰化植物で、道端や造成地等の荒地に生育し7~9月枝先
に紅紫色の蝶形花を付ける。

花は長さ6〜9mmで旗弁の基部に黄緑色の班が二つ付き、花は萎むと青色になり花後の豆果は、
扁平形で3〜6節に分かれ三角状で表面にはカギ状に曲がった毛が密生し、熟すと節が分断され
人の衣服に付いて(ひっつき虫となり)、種を各地に撒き散らし増えて行く。

茎の高さ約1mとなり開出毛が多く見られ、葉は三小葉で小葉は長さ5〜8cm幅1〜4cmの
狭卵形で、葉脈が葉の縁迄届かず葉の両面(特に裏面)に硬く短い毛が見られる。

花の名前は果実が知らない内に衣服に付く事が、盗人が目星を付けた人に取りつくのが似て付き、
荒地は名前そのままで荒地に多く生育している事により、ハギは花が萩の花に似て付けられた。

花の旗弁の下に付く二つの黄班が人の目に見えて、人相の悪い盗人を思い起こし面白い花。

在来種の「ヌスビトハギ」は小葉が卵形で本種より幅がやや広く、葉脈が縁迄届いている。

        山歩き記録 ⇒山之上富士


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