岐阜県下呂町 寺田小屋山 登山道入り口にて (2003.10.19)
林道車止めから状態の良い林道を歩くと、登山口近くに赤と白の実と大きな葉が目立つイタドリが有り、
背丈1m以上で「オオイタドリ」と思ったが葉の基部ハート形、これは基部水平なのでイタドリで良い。
白花のイタドリは先迄が全て実で、ベニイタドリの方は花が僅かに残って大部分が実になっている状態。
北海道・本州・四国・九州の山野に自生し、7〜10月枝先や葉脇に円錐状に白又は紅色の花を付ける。
花披片は小漏斗型で先が5~6裂し内側に反り匙形の長さ約6mm、雌雄異株で雄花は白〜橙色の葯
の付く花弁より長い雄蕊8個と雌蕊は極小、雌株の雌蕊は花弁と同高か少し出て花柱3個の先に短く
付き先は細裂し雄蕊は極小さい。
ベニイタドリ開花時は花弁外側が少し赤く内側は白っぽい、花は雄株に雄花で雌株に雌花が咲き、痩果
は花披片に包まれ大きな3枚の翼が付く。
濃赤色の根茎は木質で長く地中を這い所々節から芽を出し、茎は中空で高さ0.5〜1.5m(オオ
イタドリ3m)となり、葉は互生し長さ6〜15cm卵状楕円形で先は鋭頭の縁は少し波打ち基部切形、
時に葉が開く時真っ赤な美しい色のも有り、托葉鞘(たくようしょう)は膜質。
花の名前は根茎を鎮痛剤や若葉を揉んで傷薬として利用し、「痛みとリ→イタドリ」に転じたとされる。
漢名「虎杖」は太い茎の節毎に付く托葉の赤い斑紋が横縞模様で、虎の尾の縞模様に似て虎模様の杖
とされ「虎杖」の字を取った、別名「名月草」は旧暦8月15日の名月の頃に花の見頃を迎えて付く。
山歩き記録
⇒寺田小屋山
| |