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船山 (飛騨富士)
(ふなやま)  (ひだふじ)
1,480m
H18年6月4日
9時45分〜15時
岐阜県高山市
曇り時々晴れ
 ”位山峠からの
 自然林は深くて
   癒しの道”
 この山は山頂迄車で上がれ登る気がしなかった、 先に登った高屹山から直ぐ近くにこの船山が見えた。

帰りに撮影、朝は車で一杯だった
位山峠
 位山・川上岳・船山の位山三山とされる中でこの山だけ未登、 立派な船山の山容を見て登る気になる。

 調べると位山峠から登山道が有り、 自然が残る美しい森の中を歩ける様だ。

 41号萩原の街を過ぎ、 上呂駅前を駅と反対左に曲がり、飛騨川に架かる橋を渡る。

 88号を右折し北上98号に入り、 川上岳登山口への山之口を過ぎ位山峠に向かう。

 暫く進むと道は狭くなり東屋の立つ位山峠に着く、 車4台止まり駐車スペースが無い。

 先の「あららぎ湖」方面に少し降ると、 道に脹らみが有ったので駐車した。

 9時45分位山峠に向かい車道を歩き始める。

 峠は一部古道の東山道(とうさんどう・とうせんどう・ あずまのやまみち略:やまのみち)も歩け、一帯は「光と風の道遊歩道」として 整備され峠に案内看板が立っていた。
この案内図は船山山頂は書かれていない 直ぐに深い森となる
光と風の道案内図 ベンチの横を森に入る

 右に入って行くと直ぐベンチが有り、幅広い道が作られて歩き易い。
ブナの混じった大木の森
入って直ぐ新緑の美しい森

 その先深い森に入るが岐阜大学演習林で自然が残され、 周囲は見応えの有る新緑が広がっている。
幅広く整備された道が続く
道は幅広い遊歩道

 道の勾配は緩やかに作られ少しずつ高度を上げる、 背丈の有る太い木が多く森に風格が感じられ良い。
左山でなだらかに行く
癒しの道を気分良く歩く

 単独の男性が降ってきた、 何も持って無くて見るからに地元の山男の感じの人だ。
尾根近くになってきた
緑が一段と鮮やかだ

 右側山の上の方迄刈られた牧場の山が見え、 点名「鈴ヶ洞(すずがほら)1,403m」だと思う。
山の上の方迄牧場として刈られている この指標は分かり難い
位山の南に有る点名「鈴ヶ洞」 時々指標が出て来る

 「光と風の道3870m」の案内が有るが、 距離から「船山」山頂を指しているのでは無さそうだ。
登り下りしながら行く
光と風の道の木柱が見られる

 相変わらず幅広い道を行くと、 洒落た書体の「光と風の道」の立派な標柱も見られる。
衝羽根草 稚児百合
ツクバネソウ チゴユリ

 花は無いと思っているとツクバネソウが目立ち始め、 チゴユリも咲いているが多くは見られ無かった。
アップダウンが多い道
階段状の登り、段差は小さい

 登って又大きく降る、 木で土止め階段が作られているが段差が小さいので有り難い。
階段状の降り
大きく降って行く

 10時55分地形図の位山峠からあららぎ湖方面の分岐が近いと思っていると、指標が有り「あららぎ湖3,050m・山頂2,020m」となっている。
森の中に居るのが感じられる
幹が太い大木が登山道に有る

 標高点1,285mだと思われるコブを過ぎ少し降り、 その後は階段状の急な登りになってきた、暑くなってきて途中石に腰掛けて休むが虫が寄ってきて煩い。
一部湿気た所も有る
階段状の急な登りが続く

 湿気て足元がぐしゃぐしゃな所を過ぎ、 ほぼ一直線の土止めの階段を登ると東屋が見え広場に着いた。
登りきった所だが暗い場所にある 船山の名の通り山頂部は長く平坦部が続く
登り切ると東屋 平坦な林を進む下は砂利が撒いて有る

 この先船山の名前の通り山頂部は長い平坦部が続くが、 道には一部砂利が撒かれ雰囲気を害している。
こちらにアンテナは無い、何の為に林道としたのか? 広い山上公園
車の通れる幅の道 公園化された一角に入る

 車が通れる道になって公園の一角に入り、ベンチで一組のカップルがシートを敷いて休んでいた、山登りでは無くてハイキングの格好で車で登った人だと思う。
屋上展望台が作られているが入場禁止 未だ早く一本だけ咲いていた
管理棟は廃墟化 山頂部に多いサラサドウダンツツジ

 広場に来ると2階建ての古びた建物が見える、 建物は公園の管理棟だった物で今は閉鎖されていた。

 屋上迄階段が有り展望台が作られている、 霞んでいるので眺望は駄目だと思うので登らず先に進む。
紫八染 2枚木札が掛っている
ムラサキヤシオ 山名札が木に掛けて有る

 ムラサキヤシオが咲き、ドウダンツツジは未だ花には早くそれでも一本だけ咲いていた、サラサドウダンツツジ園として多く植樹されているので、もう少し先であれば楽しめそう。

 アンテナが幾つも立つ所を進むと、 道の際に国土地理院の標柱と埋まった三角点が有る所に来た。
道路の際に埋まった状態である三角点 手前白い杭の所に三角点
かなり埋まった二等三角点「船山(ふなやま)」 山頂部はアンテナが林立

 ここが山頂で12時05分に着いた、 道の反対側の木に手作りの山名プレートが2枚掛っている。

 先から男女6名の山登りの人が来た、 「どこから登られましたか」と聞くと位山峠からとの事、峠に有った車の人達の様だ、 下に有った「あららぎ湖分岐指標」をお尋ねしたがご存知で無かった。
山芥子 山頂のアンテナが林立しているムードは神社と合わない
西洋山芥子(せいようやまがらし) 三角点奥に有る船山神社

 山芥子が咲き地際から何本も茎が出て、 「西洋山芥子=春咲山芥子(はるざきやまがらし)」の様子。

 この先に船山神社が有るのでそのままなだらかに降って行くと、 少しで小さな神社に来た、もう暫く降ると、若い頃何度もスキーを楽しんだゲレンデ上部に着けると思う。

 然しお参りし戻り三角点近くのベンチで昼食とする、下は草付きの芝生状で寝たい気分だが虫が煩い、アンテナ関係者の車が通り暫くして戻って行った、車を見ると山に来ている気分は無くなってしまう。
公園内の整備は良くされている メインルートからは外れているコースにある
平坦な林の中を帰って行く 山頂部の散策路に有った大岩

 13時10分下山開始し管理棟の展望台に上がろうとしたが、 入り口に立ち入り禁止とされていた。

 山頂部の一角にあららぎ湖への下山道が見られたが、 来た道をそのまま戻り13時35分東屋に戻る。
普通は位山峠とすべきだと思う 階段の下りは辛い
東屋の所に有る指標、あららぎ湖と有る 長く続く階段を降って行く

 ここの指標は我々が登って来た道は「あららぎ湖」とされ、 やはり「位山峠」では無い。

 急な階段状の所を降っていると妻が眠いと言い出した、 座り込んで目を瞑っている、階段を降るので眠くなる事は無いと思うのだが?
この指標はミズバショウ群生地とすべき 笹は顔の近くの背丈がある
あららぎ湖分岐に来た 分岐を入り少し先は笹が深い

 待ちながら降り14時10分あららぎ湖分岐に来た、 地形図では谷に降り駐車した道の少し下に出る、公園として整備され現在歩かれて無いとしても、道は残っていそうで右のあららぎ湖方面に入った。

 直ぐに笹が覆い被さるが道はしっかり付き拾える、 妻がなかなか来ないので待ちながら降って行く、道は緩やかだが小柄な妻は笹が丁度顔の辺りに当り進み難いと言うが、逆に眠くならない様だ。
はじめは左岸を下って行く 右岸に来ると有る指標
谷へ降りる、道は明瞭 光と風の道の指標が有る

 急な降りになると笹も気にならなくなり谷に降りて左岸を進む、地形図は右の標高点1,326m方面に道が有る様になっているが、 踏み跡は見当たらない。

 暫く降ると小さな堰の上を渡り右岸となり、堰は水量が無く水位2〜3cm程度で靴のまま渡れた、ここにも「光と風の道」の指標が立ち、右方向3,850m・左方向800mと書かれている。
車が通れるくらい幅広い道
幅広い道となる

 左800mは丁度位山峠下の98号に出る辺りだと思う、今迄のあららぎ湖の指標は一旦98号に出て、そこからあららぎ湖迄歩く距離を表している様だ。
手切菅 道は谷から少し離れている
テキリスゲ 谷沿いの平らな道が続く
今度は左岸を行く ゲートがあるが開かれている
柵が壊れかけた橋を渡る 98号が見えてきた

 幅広い林道の様な道を行き橋を渡り左岸を進む、 暫くで両側柵が壊れ掛けた橋を通り98号に出る。
規模は小さなものだ 水芭蕉
位山峠の水芭蕉群生地 ミズバショウ

 道路反対側に「位山峠水芭蕉群生地」が有り、 見に入るが規模は小さく花は終わりの様子だった。
98号に上がった所が水芭蕉群生地 山頂部船の底の形
左から上がってきた、98号を位山峠に向けて歩く 98号から見える船山

 1台も走って来る車に会わず、 幅広い緩やかな登りの98号を歩き15時車に戻る。

  ⇒「船山の新緑拡大写真」

 山頂部の東屋迄は今迄歩いた山の中では一番良い森だと思う、 これだけでも来る価値が有る。

 然し山頂部に上がってからの公園化した雰囲気は、 達成感の無い山にしてしまい後味が悪い。
飛騨富士(船山)・・久々野小学校近くにて(左の土が出ている所がスキー場)


本図は国土地理院地図閲覧サービスを利用して作成
 出会った花: ・ツクバネソウ ・チゴユリ ・ムラサキヤシオ ・サラサドウダンツツジ

             ・ヤマガラシ ・ミズバショウ


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