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吉田山
(よしだやま)
1,450m
H16年11月23日
10時30分〜15時30分
長野県高森町 
晴れ
”静かな山歩き
  そして
 南アルプス眺望
 前日深酒をし山歩きはしないと思っていた、 朝起きると余りに天気が良さそうで急遽行く事にした。

 吉田山は天気が良いと眺望が期待出来る山の様で、 息子も同行し三回連続中央道沿いの山となる。

橋を渡って登山道が始まる
突き当たりが登山口、写真の手前に駐車
 8時30分家を出て中央道に入ると既に車が多い。

 瑞浪辺りに来ると天気は快晴だが、 霧で恵那山もすっきりと見えて無かった。

 恵那山トンネルを出ると霧は深くなり、 松川IC近くで霧が晴れICを降り飯田方面に戻ると又霧の中になる。

 高森町に入り「不動滝」の案内指標の所を右折し、 中央高速に潜って山に入って行く。

 狭い道を行くと左に「中華」右に「田舎料理」の店を見て、 その先直ぐ左に新しい2車線の道に出て右に進む。

 少しで舗装はされているが、 細い道になり右に大きな浄水施設の有る分岐に来た。

 川沿い真っ直ぐ 「不動滝」で右に浄水施設を見て上がると、 堂森公園看板とトイレが有り5台程の駐車場が有る。

 そのまま通過して大きく左カーブし登ると、左側沢の真っ直ぐの道になった。

 突き当たりに橋が有り、 「吉田山」「吉田山キャンプ場」と書かれた登山口案内が立っている。

 然し狭い所で駐車すると後から来る人がUターンに困る、 戻ろうとするがスリップし転回出来無い。

尾根に上がる少し前の唐松
登山口の橋を渡る
 仕方なくバックで30m程戻って、道の脹らみに駐車した。

 準備をしていると松本ナンバーの車が1台着き、 この場所はこれで一杯になる。

 この車の男性はかなり年配と思われるが、あっと言う間に登り始めた。

 我々も10時30分歩き始める、天気は霧も少なくなり良くなりそうな感じ。

 直ぐ先の道路終点に有る橋を渡って、谷沿いに右に進んで行く。

 大きな杉の木の下にモミジの木が何本も植林して有り、 ここも公園の一部の様だ。

 小さな橋を2ヶ所渡ると檜の植林の中、左山で土止めの階段状の登りとなる。

 段差が大きく登り辛い、 霧は晴れて空は快晴の様だが檜が茂っていて道は暗い。

林が切れずすっきり見えてこない
左「仙丈ヶ岳」で木の右側「北岳」
 尾根が近くなると階段も無くなり自然な道となって、赤松が多くなった。

 右側樹間に冠雪の南アルプスが見えてきたが、 樹木が多くすっきりとは見え無い。

 左の大きな山は仙丈ヶ岳、 そして白峰三山の・北岳・間ノ岳・濃鳥岳が見られる。

 ずっと右の荒川岳や聖岳も確認出来た。

 その内すっきり見える所が有ると、期待しながら登って行く。

 なだらかになったり急になったり繰り返す登山道は、 幅広く良く整備されている。

 松林と雑木林の中高度を上げて行くが、結構な登りで妻がきつい様だ。

 南アルプスは相変わらず樹間にしか見えず、 早く眺望の利く所にと思うがなかなか進まない。

尾根に上がる少し前の唐松
吉田山キャンプ場の案内と背後に南アルプス
 ガイドブックでは展望広場迄の標高差約450mで、 登山口から1時間とされるが既にタイムオーバーしている。

 左山で右が唐松林のなだらかな狭い道と変わり、 山側に古い金網が続いているが何の為の物だろうか?

 この先少しで11時50分、 「吉田山キャンプ場」案内の立つ広場に着いた。

 北~東方面がすっきりと開け、 青空の下南アルプスが美しいラインを描いている。

 一番左の仙丈ケ岳から北岳・間ノ岳・濃鳥岳、少し離れて塩見岳だ。

 そして荒川東岳・荒川中岳・赤石岳と、伊那谷の集落を含み素晴らしい景観。

 先に小屋とトイレが見えるが、 キャンプ場に良く有るバンガローはもとより整地された所も無い。
南アルプス

 左から・北岳」・間ノ岳・農鳥岳 離れて三角垂の・塩見岳 小さなコブの・烏帽子岳

 キャンプ場らしい所は全く見当たら無い広場となっていて、 かなり前に閉鎖されたようだ。
南アルプス南部

 小屋に少し行ったアルプスが良く見える場所に、 吉田山展望台の案内が有り山頂方面を指している。

歩きやすい自然な登山道
赤松の多い登山道
 この先にもっと眺望の利く所が有ると思い、 休憩もそこそこに展望台迄行こうと先に進む。

 ここからは顕著な尾根道となり、 谷からの風が吹き上げ汗が冷え寒くなってきた。

 先に見えるコブが展望台と思い登るが何も無い、 次のコブも又次のコブも違う。

 おかしいなと思いながら、 疲れてきたので広いコブの所で初めて座って休憩した。

 みかんを食べながらゆっくりし、10分程休んで登り始める。

 狭くなったり広くなったり変化の有る尾根道を行くと、急な登りに変わった。

 木を掴んでの急登でストックが邪魔だ、 然し距離は短く12時45分「吉田山」山頂に着く。

 高い白樺の木が目立つ広い山頂の中央に、 二等三角点「吉田(よしだ)」が有った。
   (山名では「吉田山」だが、点の記の点名は「吉田」で山は付いて無い)
結構広い「吉田山」山頂 山名板と二等三角点「吉田(よしだ)」

 ガイドブックは林の中で全く眺望は無いと有る、 今はかなり木が切られ木の間に結構眺望が得られる。
「吉田山」山頂より美しい「白峰三山」
白峰三山

北岳 間ノ岳 農鳥岳

 八ヶ岳も確認出来、南アルプス鋸岳・仙丈ケ岳・北岳・荒川岳、 その右光岳方面迄広がっていた。
八ヶ岳

 登山口で会った男性が一人いるだけの静かな山頂で、 男性は5人組に会わなかったかと聞いて来る。
「吉田山」山頂からは木々の間だから見える
南アルプス

左端・塩見岳  右端・荒川東岳・荒川中岳

 会っていないと言うと、「ここで食事をして先程下山して行った」との事。

中央の双耳峰は池口岳?
「吉田山」山頂より南アルプス最南部
 会って無いなら「隣政寺コース」に降った、 地元の人はそのコースを使うと言われる。

 きょろきょろと見渡している間に男性は下山された様で、 我々だけとなった。

 山頂標識の一角に丸太が有り座れるが少し寒い、 南斜面に降ると風も少なく昼食とする。

 ガスの残量が少ない為暖かいものが食べられるか心配していたが、 食後のコーヒー迄入れる事が出来てゆっくり寛ぐ。

 良い天気で気分が良い、 空気も美味くアルプスを眺めてのんびりは最高だ!

 14時下山開始し14時20分キャンプ場に戻った、 午後で日射しが当たりアルプスは輝いている。

 叉山頂よりここの方がすっきりと見渡せた。

 どんどん降って行くが、 妻も息子も膝が痛い様で途中登山道で座って休憩する。

唐松の紅葉
 自分の膝は大丈夫だが最後の階段の降りが辛い、 出来るだけショックを掛けないように歩き15時30分車に戻った。

 少し飯田寄りの所に有る、明治大学野球部監督で御大と呼ばれた 島岡監督から「御大の湯」と付けられた温泉に入る。

 正式名称は「信州たかもり温泉・御大の館」が正しい。

 入浴料500円駐車場や内部の展望喫茶・浴室・露天風呂も、 南アルプス仙丈ケ岳~荒川岳迄見え眺望の良い所。

 夕日が射し又違う良さが出ているアルプスを眺めながら楽しめた。

 只バスツアーの団体で女風呂が混み、 「ホテル棟の風呂に入っては」と言われ妻はそちらに行く。

 廊下続きの直ぐ近くで空いていたとの事、 男性の風呂は大勢の人で洗い場が空かない程だった。

 ツアー客が日帰り温泉施設に迄来る様になっているとは、 思いもしなかったのでびっくり!
北岳から赤石岳まで
吉田山キャンプ場より南アルプスのパノラマ

 この山は余り知られてい無く、地元の人が主に登っている様だ。

 静かな山歩きが出来、 天気の良い日は南アルプスの眺望が得られ軽登山にお勧めの山だと思う。



本図は国土地理院地図閲覧サービスを利用して作成
書き込みの赤破線は正確では有りません
確認出来た山: ・赤岳 ・鋸岳 ・仙丈ヶ岳 ・北岳 ・中白根山 ・間ノ岳 ・農鳥岳 ・塩見岳

           ・烏帽子岳 ・小河内岳 ・荒川東岳 ・荒川中岳 ・赤石岳 ・聖岳 


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