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日出ヶ岳
(ひでがたけ)1,695m

「大台ケ原山」

H13年5月1日
11時30分〜15時25分
奈良県上北山村
曇り
”豪雨地帯の山
  やはり
 霧が深かった”
 前日夕方にロープウエーで上がり、 葛城山山頂近くの「葛城高原ロッジ」に泊まり鴨鍋を楽しんだ。

なだらかな大きな広場の
「葛城山」山頂
「葛城山」山頂
 ロッジからは奈良の街の夜景が美しく見え、ロマンを感じる夕べを過ごす。

 翌朝ロッジから直ぐの山頂に向かう、5分程でなだらかな丘の標高960m「大和葛城山(やまとかつらぎさん)」に着く。

 ニ等三角点「篠峰山(しのみねやま)」は、大きな丸太の「葛城山頂」モニュメントから離れて埋まって有った。

 直ぐ目の前に立派な「金剛山」が、雲の上に美しく浮かんでいる。

 その右奥にもう一つの葛城山、「和泉葛城山」の山波も見えていた。

 ロッジ下の躑躅園に行くと、 パンフレットに「一目百万本」と書かれた通り広範囲に有る。

 然し未だ蕾で、様子では1〜2週間後が見頃だと思う。

 ロッジの話しでは、 ツツジの時期はロープウエーが1〜2時間待ちになるとの事。
葛城山山頂より「金剛山」
金剛山

 ロッジのラウンジで、金剛山を見ながらゆっくりコーヒーを楽しんだ。

ツツジの蕾と金剛山
蕾のツツジと金剛山
 朝一番のロープウエー8時38分発で下山し、 大台ケ原に向かった。

 大台ケ原ドライブウエーは、 完全に舗装された快適な道が駐車場迄続いている。

 駐車場に11時15分着になっていて、 町を抜けるのに結構時間を要した。

 大駐車場には5〜60台止まっているが、未だ駐車場に余裕が有る。

 「東回りコース」で行く積りだが、 案内板が無く入り口が何処か分からない。

一般にこのような公園化されている所は、 立派な案内図が立てられているのだが?

 ビジターセンターの所在も不明なので、 バスの切符売り場に行きお聞きする。

 一番奥の建物との事で行ってみたが、 ビジターセンターは改装中で閉まっているようだ。

霧の中の日出ヶ岳山頂
原生林の登山道
 建物の左の山側を見ると、 案内標識が有り「日出ヶ岳山頂」となっていてやっと判る。

 後ろから二人連れがパンフレットを見ながら来た。

 聞いてみると、案内は売店に50円で売っているとの事。

 百名山で登山道も標識もしっかりしていそうで、 ガイドブックの地図コピーが有りパンフレットを買うのは止めた。

 原生林の中を幅広い平坦な道を進むが、 木々は未だ芽吹いていないし今日は曇っている。

 木の幹の下の方に金網が付けられ、 ここは鹿が多く生息し食害防止の為のようだ。

 少し登りに掛かると谷間に雪が残っていて、 この山は登山の季節としては早かった様子。

 尾根に出て急な登りになると新しい大きな木の階段が作られ、  かなりお金が掛かっていそうだ。

 環境庁の看板が有り、 「ハイカーが歩くと山が荒れる為階段を作った」と書かれている。

 余りに大掛かりな通路で異様な光景に見えて、自然にマッチしない。

 霧が深くなりぼんやりとコンクリートの展望台が見え、 12時10分「日出ヶ岳」山頂に着いた。
霧の中の日出ヶ岳山頂 木の階段

 一等三角点「大台ケ原山(おおだいがはらざん)」にタッチ、 広々とした山頂に10人程が居る。

 やはり雲りの天気と霧で展望は全く無く、ほんの近くの山が見えるだけだ。

無残な一面の枯れ木
一面の枯れ木
 昼食としていると、大きなザックを持ち大杉谷に降って行く人も見掛ける。

 一段と霧が深くなり近くしか見えなくなるが、 12時40分「牛石ヶ原」に向かう。

 又も長い木の階段が続いている、 両側は短い笹の原で立ち枯れの木が目立つ。

 全て枯れている場所も有り、原因はやはり鹿なのだろうか?

 この階段に異論が多いようで、環境庁の看板が幾つも出て来る。

 必要性を説いているのだが、 階段と共にこの看板も多過ぎ頂けないと思う。

 ハイカーが原因で問題とする程山が荒れるのか?、 ここは確かに年間を通して人が多そうだ。

 相変わらず雲と霧で見晴らしは得られない。

岩の細尾根「大蛇嵓」
大蛇嵓・・先端から振返り撮る
 なだらかになると「尾鷲辻(おわせつじ)」に着き直進、 「牛石ヶ原(うしいしがはら)」方面に進む。

 この辺りから人が多くなってきて、赤ちゃんを抱いた人とも擦れ違う。

 一段と平坦になった原生林の中の幅広い道を進むと、 13時40分広々とした「牛石ヶ原」に来た。

 笹原の中に何の変哲も無い石に牛石の謂われが書かれ、 昔この辺りに居た「牛鬼」という怪物を、 高僧が捕えてこの石の下に封じ込めた」と有る。

 この辺りに鹿が居るとされるが、見掛け無いが?

 大きな神武天皇像を過ぎると石楠花が出てきた、 未だ蕾も目立たず花の時期は5月末から6月初めか?

 直ぐ「大蛇嵓(だいじゃぐら)」の分岐に着き、左の先端方面へ降って行く。

 少し進むと細尾根になり岩が出て来ると、 その先極端に細い岩が続いて先が崖となっている。

 先端部分は転落防止のガードが有り、 一番先迄行ったが谷は霧が掛かり全く見えず怖く無かった。

 晴れていれば面白いと思うが、 14時10分分岐に戻りシオカラ谷に降って行く。

 一段と石楠花が多くなり、「石楠花林」と言った方が良い程だ。

 急坂をどんどん降る、 ここは赤ちゃんを抱いては無理で先程の方は尾鷲辻から来たのだと思う。

これは梨の花?
梨の花(葛城山山頂にて)
 水音が聞こえて、14時45分谷に降りた。

 橋を渡り登りに掛かると、ここからはコンクリートの階段が続いている。

 ツアーの10人程のパーテーと一緒になり、一挙に騒がしくなった。

 階段が無くなると林の中霧が濃くなり、 前を行く人も少し離れると見えない。

 霧で髪の毛はしっとり濡れてきて、15時25分駐車場に戻った。

 場所はバス停近くの売店の手前。

 広い駐車場左奥が東回りコースの日出ヶ岳~尾鷲辻方面入口、 売店右が大蛇嵓~尾鷲辻の入口だった。

 山の印象は環境庁の手が入り過ぎ、 自然感が少なく一般観光地のイメージで余り良くない。

 時期が早く木々の芽吹きも無く、 叉天気が悪く眺望にも恵まれず今一なのかもしれないが!



本図は国土地理院地図閲覧サービスを利用して作成
  出会った花: 梨の花?


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