317 | (みょうじんさん・みつせ) 1,016m 「乳岩峡コース」 |
H22年3月19日
9時15分〜16時10分 愛知県 新城市 晴れ |
”渓谷や岩稜・鎖場 変化が有り 面白い山” | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
愛知県で最も登り慨の有る山と言われる、
明神山の乳岩峡(ちいわきょう)コースに行ってみよう。
然し国の名勝天然記念物に指定されている乳岩や乳岩峡も見てみたいし、 分県別登山ガイドでは乳岩コースの方が厳しいとされるので先に登ろう。 山頂から栃ノ木沢に回って降りられる様で、 同じ道より初めての道を歩き度周回コースとした。 7時前に家を出て多治見IC~土岐JCT〜豊田JCT〜豊川ICで、 151号伊奈街道に入る。 岡崎IC近くで渋滞し、 その後新城市街を抜けるのに通勤時間と重なり時間が掛かった。 昨年登った宇連山の県民の森を過ぎ、 三河河合駅で左に小塚酒店分岐を直進宇連川を渡り乳岩の案内で左折する。 道は狭くなるが舗装道が続き、白い河床の乳岩川の清流を見ながら 車が見えて車道終点登山口に着いた。
三人が登山口に向ったが、装備からロッククライミングを楽しむ方達だ。 登山道脇に出て来る数十メートル有ると言う「鬼岩」は、全国的に有名とされる。 9時15分歩き始めると単独の男性が後から来て、 60回程この山に登っていると言われた。 入口の閉まっている売店前に杖が一杯置かれ、 男性は見繕っていたが気に入ったのが無かったのか取らずに先に向われる。 カメラを持って無いのに気付き車に戻り、 直ぐ入口に向ったが男性は見え無くなっていた。 乳岩川の流れに沿って滑らかな桟敷岩が続き、 最初から面白い景観が続いて水の色が澄んだグリーンブルーで美しい、 直ぐ橋を渡り左岸になると大岩が見られ湿気た岩の多い道を行く。
道に敷かれた鉄の階段を登ると先に趣きの有る橋が見えてきて、 「入仙橋」と言う様だ。
橋の手前に上がると上の方に乳白色の巨大な岩が見えている、 あれが国の天然記念物の「乳岩」だと思う。
帰りに余力が有れば寄ろうと思いながら橋を渡る、 鉄板が敷かれ濡れていて滑るかと思ったが大丈夫だった。
少しで賑やかに案内板が立つ乳岩分岐に来て、 左は乳岩に行け又鳳来湖方面シャクナゲコースに降る道。
直進し沢から離れジグザグの登りが始まる、岩や凹凸で少し歩き難い道を 最初からフーフー言いながら登り、平坦な小広場に上がると「一服の岩」と案内が有り、 丁度良いと座って最初の休憩を取った。
その先少しずつなだらかと変わって歩き易くなり、 平坦で広くなったと思ったら浅い沢を渡渉し左岸に渡る。 川沿いに進むと大岩が出て来る様になり、 どれが「鬼岩」なのかと思いながら進む。
巨大な岩が見えてきた、 道はこの巨岩の直ぐ下を通るが見上げても岩の頂点は遥か上で見え無い。 これが鬼岩でガイドブックは数十Mとなっている、 声が聞こえ回り込むとシートが敷かれ荷物が置いて有った、登っている人は見え無いので、 岩の間を登っていると思う。
「鬼岩」の案内を見て枯れ沢を渡った先、オーバーハングした岩に来た、 下に女性が一人立ち見上げると男性がぶら下がり、15mぐらい上か?こわいこわい! 足場の悪い急登を岩に掴まりながら尾根に上がり、 「鬼岩乗越(おにいわのっこし)」に着いて休憩した。
ここは帰りに使う「栃ノ木沢ルート」の合流点の場所で、 木の間に見えているのが山頂の様だが? これから行く「胸突き八丁の頭」かもしれない。
狭い尾根道となり岩を越えて尾根をトラバースしながら進むと、 「胸突八丁」の案内が立つ所に来た。 ここから標高差200m程の急登が始まる。
地形図は最初谷筋を行く様に破線が付いているが尾根道で、 急登だが登り易い道が続く。
少し休んでから登って行くと、最初はなだらかでその後急登が出てきたが距離は無く 11時35分三ツ瀬ルート合流地点に上がる。 三ツ瀬方面から幅広い道が来ていた、 主尾根に上がったのだが木立の中で眺望は得られて無い。 左に桧林の中を降り緩やかな登りに変わると、 狭い尾根となり岩を越えたり回り込んだりして進む。 大岩で行き止まりの様な所に来て、 右に明神山の指標が見え入ると最初の鎖場に来た。 足場も有り距離も無いので簡単に登ると、 一段と狭い尾根となり右手かなり急に落ちている。 狭くなってきた尾根を軽いアップダウンしながら行くと、 2本の鎖が有る岩場に来た。 ピカピカの鎖で頼もしい、 1本目を上がると踊り場が有り危なげ無く2本目に持ち替え出来る。
簡単に登ったが上半身けだるい、 日頃上腕を全く鍛えて無い為だと思うが一挙に疲れた気持ちになった。 単独の男性と擦れ違い少し進むと正面道は無い、 近付くと右に回り込み鉄梯子を登る様になっていて、 足元に「8合目有名な馬の背岩・・」と、最後が読め無い板が置いて有る。
梯子は全く普通に登られるがその上に短いロープが有り、 ロープが無いと少し登り難いと思う岩場が有った。 「馬の背岩」に上がると狭い岩尾根が続いて、 大きく眺望が得られる様になる。
左は鳳来湖と鳳来寺山に宇連山、 右は大きく広がり山並みの最奥に真っ白な南アルプスが連なっていた。
南アルプスは少し雲が有るがだいたい見え、 男性に山名を教えて頂いたりしながらゆっくりした。 左奥の帰りに向う栃の木沢方面の電波塔を見ながら登りに入る、 軽い登りだが疲れが来ていて辛い。 降りて来た三人の男性に会いながら、 左から巻いて12時10分「明神山」山頂に着いた。 余り広く無い山頂に、赤く塗られた鉄骨造りの立派な展望台が立っている。 事前に知っていたが山の上にこれ程大掛かりな物を作るとは、 確かに下は殆ど眺望は得られ無いのだが。 展望台の足元に石碑が有り、 それにもたれかかっているのが三角点「明神山」の様子。 古い三角点で字が良く読め無いが三等三角点と彫られている、 土台から分離しているが直さないのか? (地形図には三角点のマークが有るが、 点の記を見ると三角点は出て来無くて廃止された?)
展望台に早速登ると大きく広がっていて気持ちが良い、 只し南アルプスは薄い雲が掛かりもう一つだ。 北方向の直ぐ下ギザギザの山は「尾籠岩山(おろいわやま)」で左後ろ 「御殿山(ごてんやま)」、右奥が「古戸山(ふっとさん)」だと思うが?
風が有り帽子が飛ばされそうになったので、 下に降り板が敷いて有る所で昼食とする。 直ぐ前には北の尾籠や柿野方面への道が降っていて、 その右手は木で良く見え無いがかなりの急斜面。
樹間の南アルプスは雲が取れてきた様に思え、 昼食を取りながら二度展望台に上ると少しすっきり見えた。
展望台に南アルプスの山名が書かれた板が掛けて有り、 その上に富士山の板も見られる。
聖岳から右に離れて白い富士型の山が見えているが富士山だろうか、それとも雲か? 誰も登って来無くて山頂を一人占め、最後に他一度展望台に上がり眺望を楽しみ 13時15分下山開始、入って左の登って来る時電波塔が見えていた西の尾根に降ると、 休憩用だと思うベンチが幾つも見られる。
急斜面になると杉林の中土留めの階段が有り、 大部分朽ちていて降り難いが一気に降下した。 暗部に降りると指標が立ち、 左方向「乳岩登山口5.4k」と「栃ノ木沢・鳳来湖キャンプ場」となっている。
直ぐの所に「河合の乳岩行きです」と書かれた、洒落た案内板も立てられていた。 杉林の中ジグザグに付けられた急斜面の道を降ると、 分岐指標が見られ左「中道コース・乳岩登山口」、 右は2枚有り「栃の木沢コース・乳岩登山口」と「乳岩分岐経由鳳来湖」。
栃ノ木沢コースと書かれた下に手書きで、 「鬼岩乗越へ最短、コース状況良」と付け加えて有り右に進む。 時々ジグザグを切るが余り降らずに右方向にどんどん行く、 顕著で無いが沢状の所迄進むと指標が見られ、「谷右側道標までガレ谷30m下る」 と細かい指示がされていて、少し分かり難い谷状の所を降った。
その後も茶色の指標は時々出てきて道が薄い不安を解消してくれ、 顕著な石積みが見られる炭焼き跡の前を通過し、 どんどん降って行くと左上に滝が見えている。 然し樹木に遮られ殆ど見え無い、 谷に向って降りて行くと明るくなり作業小屋が見えてきた。
指標を見て沢に降りると小さな花が咲いて、ユリワサビの白い花だ。 その先道が消え谷に進んでみたが全く歩いた痕跡は無い、 左山方向水平に行くと道が出てきて、少し入ると指標が立ち「乳岩・鬼岩」方面に進む。
変わらず左山が続き、少し登る感じで回り込むと指標が立っていた。 来た方向「栃木沢コース・明神山」正面「三河河合駅・乳岩登山口」、 左が「中道コース・明神山」と有る。
乳岩登山口に暫く進むと今迄人工林が続いたが自然林となり、 やはり明るく歩いていても気分が良い。 一部湿気た所が有るが平坦な良い道が続いて、 登りになると直ぐ尾根に上がり14時30分鬼岩乗越に戻る、 鬼岩ではロッククライミングの人に会いながら乳岩分岐に来て、 右に「乳岩(ちいわ)」を見に入って行く。
巨大な岩が見えてきたら右回りで案内がされ左に進むと、 急な鉄の階段が次々に出て来る。 かなり疲れが出ているので登るのが大変だ、 岩の中に入って行く様になっていて最後は狭い隙間を上がった。
背負ってるザックが岩に擦る位い狭い、 上がると前方に「通天橋(極楽門)」と言う天然石橋が見えて来る。
地形図では山頂下の南面には、 岩がこの写真程有る様には読め無いので明神山では無いと思うが? 近い乳岩峡を挟んだ先の標高点766の山か? コンパスで見た方向を確認しておけば良かった。 通天橋の中を通り右に回り込むと、乳岩とされている洞窟が上に見えて来る。 階段を登り大きな洞に上がるも、 乳岩の元になったと思う乳房状の突起は無いが岩の色は肌色。 何体もの石像が祀られていて広いが入らず降り、来た道で登山道に戻る。 背後からロッククライミングの若い男性に追い越されながら、 16時10分車に戻った。 水が綺麗な渓流沿いから始まり巨岩や急登に鎖場や馬ノ背歩きと、 変化に富み面白いコースでお勧め、 帰りの栃ノ木沢方面経由の周回は見所が無くピストンが良さそう、 但し鎖場や危険な岩場は回避出来る。 三ツ瀬コースの方が岩場が多い様なのでこの山にもう一度は登りたい、 隣の「宇連山」と共に良い山だ。
出会った花: ・ユリワサビ | |